グループステージ

ROX

ANX

CLG

G2

Rox Tigers

大会大本命と見なされていたROX。しかしそんな彼らもあの時バロンにスマイトを決められていたら…早々に敗退が決定するところでした。苦戦の原因は慢心か、あるいは緊張か?いずれにしても予想以上の苦戦を強いられたことは間違いありません。なおその後は本調子を取り戻し、猛虎のごとき大暴れを見せています。

Albus NoX Luna

CIS(ロシアを含む独立国家共同体)地域としてグループステージまで勝ち上がり、一躍大会の台風の目となったANX。ローム巧者のサポートLikkritを中心に、序盤で有利を築くスタイルで勝利を重ねました。マクロレベルのプレイでも何度となく主導権を取っており、その姿はWorldsの強豪と呼ぶにふさわしいものだったと言えるでしょう。

Counter Logic Gaming

Worlds 2016の開幕前、Counter Logic Gamingファンを捕まえて「グループステージ、CLGは対G2戦で2-0、対ROX戦で1-1の成績を残すよ」と伝えたら、おそらく大喜びだったはずです。でもそこで口を閉じ、じっと相手を見つめたら…相手はゆっくり、しかし確実に眉をしかめて「対ANX戦は?」と尋ねてくることでしょう。その問には…答える必要はありませんね。

G2 Esports

G2はWorldsの舞台でチームの強み、すなわちTrickとボットレーンコンビをまったく活かすことができませんでした。序盤の苦戦が最後までズルズル広がっていくような負け方だった、とも言えるかもしれません。時折見事な個人技が輝きを見せることもありましたが、早々に敗退が決まってしまい、チームとして輝く機会にはついに恵まれませんでした。

ROX

Rox Tigers

5-2

4-3

3-3

1-5

ANX

Albus NoX Luna

4-3

3-3

1-5

5-2

CLG

Counter Logic Gaming

3-3

1-5

5-2

4-3

G2

G2 Esports

1-5

5-2

4-3

3-3

SKT

C9

IM

FW

SK Telecom T1

昨年度王者、SKT。直前の2016 LCK Summerプレイオフで敗北して最強神話にわずかな物言いがついた状態での出場となった彼らでしたが、グループステージでは圧倒的な強さを発揮。 その姿は我々に、「やはりSKTを破らなければ王座は獲れない」と思わせるのに十分なものでした。

Cloud9

北アメリカ勢として、過去2年のWorldsで唯一グループステージを突破したCloud9。これで北アメリカは2年連続で全チームグループ敗退という屈辱を避けることができました。しかし彼らも快勝というわけではありませんでした。相手のミスをなかなか効果的に突くことができず、苦戦の末に勝ち抜けたのです。しかし何にせよ突破は突破。C9は北アメリカの望みをつなぎます。

IMay

ケネンサポート?いいね!ジャングルにカ=ジックス?オッケー!そんな調子で独自スタイルを貫き、Flash Wolves相手に2勝を挙げた彼ら。その活躍はグループの成績に大きな影響を残しました。ほんの1 Split前には中国の二部リーグ所属チームだった彼らが、World Championshipへ出場するまでに成長してきたのです。その勢いは伊達ではなかった、ということでしょう。

Flash Wolves

Flash WolvesにとってWorlds 2016は、流砂に飲まれるがごとく終わってしまった大会でした。序盤の強さでは大会屈指のチームであり、ほぼすべての試合でファーストタワーゴールドとファーストブラッドを獲得したにもかかわらず、それを勝利につなげることができなかったのです。かくして彼らは帰国の途に就きました。

SKT

SK Telecom T1

5-1

3-3

2-4

2-4

C9

Cloud9

3-3

2-4

2-4

5-1

IM

IMay

2-4

2-4

5-1

3-3

FW

Flash Wolves

2-4

5-1

3-3

2-4

H2K

EDG

AHQ

ITZ

H2K

グループステージ第2週。H2Kは世界に向けて、レーン戦の強さを中盤・終盤で優れたマクロ判断につなげていく能力の高さを見せつけました。彼らはレーン強者という己の強みを最大限に活かす方法を熟知していたのです。またFORG1VENもDeftなどのADCと互角に渡り合い、彼もまた世界クラスのプレイヤーであることを証明しました。

Edward Gaming

第1週でINTZ e-Sportsに敗北を喫したものの、そこから鮮やかな復調を果たしたEDG。そのしなやかな強さを見たJattも「濡れたテニスボールみたいな弾力」と形容しています。溢れる自信が制御できなくなったのか、Clearloveは受け身的なプレイが目立ちましたが…。EDGはROXと並ぶグループステージの大本命でしたが、そのROXと同様に苦戦。それでも最後はROXと同様にグループステージ勝ち抜けを決めました。

ahq e-Sports Club

ローテーションの巧さを活かし、あと僅かで準々決勝という成績を残してきたahq。しかしグループステージ最終試合となったEDG戦では1万ゴールド差と十分に育ったジンクスという有利を持ちながら敗北を喫してしまいます。この試合がまさにWorlds 2016における彼らを端的に示していたと言ってよいでしょう。それなりに強く、短所もそれなりにある。でも結局のところ「実力不足」である、と。

INTZ e-Sports

本大会、あまりに早く本調子を迎えてしまったINTZ。試合を重ねるにつれて失速したのは、アグレッシブなプレイを生み出す燃料が切れてしまったからだったのでしょうか。初日にEDGを撃破したのは歴史的大金星でしたが、その後は急速に勢いを失いました。結果、そのまま無念の敗退を喫しています。

H2K

H2K

5-2

4-3

3-3

1-5

EDG

Edward Gaming

4-3

3-3

1-5

5-2

AHQ

ahq e-Sports Club

3-3

1-5

5-2

4-3

ITZ

INTZ e-Sports

1-5

5-2

4-3

3-3

SSG

RNG

TSM

SPY

Samsung Galaxy

2戦目でTSMに手痛い敗戦をしたものの、その後は圧巻の成績を残してグループ最強チームとして君臨したSamsung Galaxy。特にミッドレーナーCrownの活躍には目を見張るものがありました。しかし韓国の第3シードとはつまり、代表3チームのうち最弱ということ。この圧勝は間接的に、他地域代表に対する挑発となりました。言い換えれば我々は、LCKと「その他」を隔てる溝がどれほど深いのかを見せつけられたのです。

Royal Never Give Up

ランダムミッドという選択肢があったら、Royal Never Give Upはそっちを選んでいたかもしれない…それほどまでに集団戦を愛する彼ら。Uziが育てば、それは集団戦を仕掛ける合図。まるでKO狙いのパンチしか打てないボクサーの試合を見ているかのようでした。

TSM

2015年のグループステージ第2週に起きた“0勝10敗”という成績はファンの心を折るには十分すぎる成績でしたが、それでも7敗目、8敗目あたりには北アメリカの熱心なファンも痛みに慣れることができました。敗退という最終的な結果は揺るぎないものでしたから。 しかし2016年は最終戦、それもタイブレーカーで敗退が決定するという劇的な負け方でした。これはさすがに堪えます。TSMにとっては、北アメリカ代表として最も期待を集めたチームであったにもかかわらず成果を出せなかった辛い大会となりました。

Splyce

この年、SplyceにとってはWorlds出場自体が素晴らしい成果だったと言ってよいでしょう。2016 EU Spring SplitでLCSから降格しかけていたチームが世界大会に出場したのですから。Worldsの舞台ではベテラン揃いのグループに入り、若きSplyceは残念ながら実力でも試合運びでも圧倒されることが多く見受けられました。

SSG

Samsung Galaxy

5-1

3-3

3-3

1-5

RNG

Royal Never Give Up

3-3

3-3

1-5

5-1

TSM

TSM

3-3

1-5

5-1

3-3

SPY

Splyce

1-5

5-1

3-3

3-3

準々決勝

SSG vs. C9

準々決勝

2014年のWorlds優勝直後にチーム解体があって以来、Samsung Galaxyはこれといった成績を残せずにいました。しかし2016年、チームはメンバーを刷新。新生SSGはスター選手やMVP候補の集団ではなく、LCK屈指のベテランAmbitionとキャリアの浅い若手メンバーで構成されるチームとなりました。その若手の一人が、LCK期待の新星Crownです。彼の成長に伴い、SSGは一躍王座にも手が届くほどのチームへと変貌。韓国Regional QualifierでLCKの強豪KT Rolsterを下してWorlds出場権を手にすると、続くグループステージではWorlds常連のTSMとRoyal Never Give Upのいる「死のグループ」で圧倒的な強さを誇示します。このSSGの躍進には、やはりCrownとCuVeeというソロレーナー2人の活躍が大きく貢献しています。対するは北アメリカ地域最後の希望、Cloud9。ファンの声援はシカゴシアターを揺らすほどの激しさでした。しかし熱烈なファンサポートも虚しく、C9はブラックホールに捕まったかのように跡形もなく吸い込まれてしまいます。結果、シリーズはSSGが3-0で容赦なく圧勝。この試合はSSGから世界へ向けて放つ復活宣言となりました。

Impactをキルする時、例の “top die”(トップは死ぬです) ってセリフが何度も脳裏に浮かびましたよ。

イ・ソンジン

CuVee

Fakerと同じレベルじゃいやです。僕は超えていきたい。

イ・ミンホ

Crown

SSG

Samsung Galaxy

C9

Cloud9

3-0

SKT vs. RNG

準々決勝

Faker率いる韓国代表SK Telecom T1。世界王者は翌年のWorlds出場を逃すという「王者の呪い」もはねのけ、前人未到の連続優勝を目指して威風堂々2年連続でWorldsへと凱旋します。グループステージでも王者の貫禄を見せ、格付けは済んだとばかりに早々に1位通過を確定させました。一方のRoyal Never Give Upは、Worlds優勝経験者のMataとLooper、そしてWorlds決勝を2度経験しているUziと、国際大会経験豊富なプレイヤーを3人擁する強豪です。この準々決勝は、出場プレイヤーの所持するChampionshipリング総数が8つになる凄まじい試合となりました。第1試合、RNGは鮮やかな個人技で有利を生み出すと、そのまま有利を広げてSKTから勝利をもぎ取ります。これに対しSKTはチームワーク、連携の鋭さ、そして忍耐強さで応戦。初戦を落としたSKTはがっしりと守りを固め、RNGのアグレッシブなプレイをまるで寄せ付けません。そう簡単に王座を明け渡すつもりはない、という決意が具現化されたかのような堅牢さでした。

ゲームの流れを意図的に止めたことが1回あったのは覚えてます。まずい状況で、時間を稼ぐ必要があったので。退屈だって構いません。それで勝つんですから。

イ・ホソン

Duke

初めての優勝は2013年大会、場所はロサンゼルスでした。この大会でも大きな期待がかかってるのは分かってますから、期待に応えられるようがんばります。

ペ・ソンウン

Bengi

SKT

SK Telecom T1

RNG

Royal Never Give Up

3-1

ROX vs. EDG

準々決勝

1年もの間SKTに次ぐ2位の座に甘んじ続けた末、ようやく念願のLCK Split初優勝を果たし、意気揚々とWorldsへと乗り込んだROX。大会前も「世界一のプレイヤーは今やSmeb」という声が多く、流れも完全に味方につけていました。しかしグループを首位で通過こそしたものの、その道のりは平坦ではありませんでした。ROXとEdward GamingはどちらもグループステージでInternational Wildcardチームに敗北を喫しているのです。特にEDGはサモナーズリフトの外でもトラブルに見舞われ、苦しい大会となりました。楽勝と思われていたグループを辛くも2位通過することになったEDGは、復調してチームの立て直しを目指しているさなか、トップレーナーMouseの家族に不幸が起こり、帰国せざるを得なくなってしまったのです。悲しみに暮れるEDG。しかしROXは全力でこれを仕留めにかかり、EDGはWorldsのステージを去りました。中国LPLのSummer Split全勝チームとしてはあまりにあっけない幕切れでした。しかしROXの目に映っていたのはその先、宿命のライバルSKTとの対戦。サモナーズカップへの道に残る事実上最後の障害のことだけでした。

SKTが強いのは分かってます。でも今年の僕らはモンスターだから。

ソン・ギョンホ

Smeb

ずっと自分が最強だと思ってプレイしてます。それは僕の仕事の一環であり、誓いなんです。

イ・ソヘン

Kuro

ROX

Rox Tigers

EDG

Edward Gaming

3-1

H2K vs. ANX

準々決勝

スタメンADCのFreezeを怪我で失った結果、一癖ある性格と圧倒的な才能で知られるかつてのチームメンバーFORG1VENと「仲直り」することになったH2K。しかしこの再開はヨーロッパ屈指の強豪チームとも渡り合える力を生み出し、結果的にWorlds出場にまで結びつきました。Worlds本番でもレーン戦の強さを活かした試合運びでヨーロッパ代表チームとして唯一グループステージを突破しています。しかし準々決勝ではまさかの相手、Albus NoX Lunaとの対戦に。ANXはInternational Wildcardチームとして初めてWorlds準々決勝に進出を果たしたチームであり、本大会で観衆のお気に入りチームとなっています。(特にサポートのLikkritが繰り出す)ピックと戦略も奇抜で、グループステージではあのROX Tigersからも勝利をもぎ取っています。しかしH2Kは、ANXの熱を帯びたアグレッシブさに冷静に対処し、準々決勝を3-0で完勝。ふたたびヨーロッパ勢として準決勝進出を決めました。ちなみにヨーロッパのチームは過去のWorldsで6回中5回、準決勝進出を果たしています。こうして準決勝に勝ち上がったH2Kでしたが、彼ら以外の3チームはすべて韓国代表。H2Kは「韓国とそれ以外の差は世間が考えるほど大きくない」と証明しうる大会唯一のチームとなりました。

ANXのことはもちろん尊敬してますし、全力で戦い、ステージ上で見事なプレイを見せたことに疑問を挟む余地はないです。でも、おそらく準々決勝進出チームで最弱だったのも、彼らだったんじゃないかな。

マルチン・ヤンコフスキ

Jankos

レーンで勝って試合に勝つというのは別に狙ってそうしているわけじゃないです。たまたま毎試合そうなっているだけで。

アンドレイ・パスク

Odoamne

H2K

H2K

ANX

Albus NoX Luna

3-0

準決勝

SKT vs. ROX

準決勝

この試合をハリウッド映画化するなら、ROX Tigersは当然ハングリーな挑戦者であり、観客が感情移入する側であることは間違いありません。2016年のシーズンはまるごと物語を盛り上げるための伏線のようでしたから。まず、トップレーナーのSmebがLCK Sprint/Summerの両SplitでMVPを獲得。その後TigersがSummer Splitを優勝、ついに王座に就きます。しかし優勝に至る道のりで、彼らは一度もSKTを倒していなかった…。いつか白黒つけねばならない。その気持ちだけが強く重くなっていく。舞台はマンハッタンの中心、マディソン・スクエア・ガーデン。SKTを追い詰めていくROX。Worlds史上に残る劇的なプレイの数々、誰もが驚いたサポートミス・フォーチュンピック。 シリーズは2-1でROX優勢、背中からは大歓声…しかし、現実は映画ではありませんでした。Fakerと「神の右手」Bengi率いるSKTはこの大舞台で虎の勢いを削いでみせたのです。そしてすべてを決する第5試合、ついにSKTはROXを下しました。ROX Tigersほどの挑戦者でも無理なら、一体誰が王座を奪えるのか?SKTの前に立ちはだかる「勇者候補」は、残りあと1チームのみとなりました。

調子がいい時は誰が相手でも問題ないと思う。何も恐れない。

イ・サンヒョク

Faker

心の中で叫ぶ声が聞こえるんだ。今年ここで、どうしてもWorldsを勝たなきゃいけないって。

キム・ジョンイン

Pray

SKT

SK Telecom T1

ROX

Rox Tigers

3-2

H2K vs. SSG

準決勝

「一度でいいから、有力チームを倒すところが見たい」。万年4~5位の中堅チームファンなら誰もが一度は見る夢ですが、2016年のSamsung Galaxyはまさにそれを実現したチームでした。グループステージでは北アメリカの最有力チームTSMを撃破、その後はブーイングの中、シカゴでC9を打ち破ります。LCKファンですら代わりにKT Rolsterが出場していれば…と思っていたにもかかわらず、SSGはひたすら勝ち続けました。そして準決勝、対戦相手は未だ韓国チームと対戦していなかったH2K。しかしSSGはここでも変わらず快勝します。3-0で圧勝する様子は、韓国とその他地域の差を見せつけるには十分すぎるものでした。彼らの勝因は個々の技能や勝利への情熱ではなく(それはH2Kだって備えていました)、H2Kが得意とするウィンコンディション(勝ち筋)「レーンで勝って試合に勝つ」を完全に封じたことにあります。いつもの勝ち方を封じられたH2Kは対策を打つことができず、そのまま敗北。SSGはこれで10連勝を飾りました。この年、SSGが決勝で戦う相手が「あの」チームでさえなければ、おそらくどのチームが相手でもSSG有利と見られていたことでしょう。しかし2016年、あのチームが目指していたのは「連勝」ではなく、「連覇」だったのです。

正直Worldsに出られるとすら思ってなかったです。Regional Qualifierの決勝でも、勝てると思ってなかった。もちろん負けるとも思ってませんでしたけど。ただみんな、ひたすらに冷静だったんです。

ガン・チャンヨン

Ambition

グループ抽選で運が良かったとか、Wildcardのチームと2回も当たっているだとか、成績が振るわなかったチームとばかり対戦していたとか、いろんなことを言われます。でも僕らはどの相手にも、圧倒的に勝利してきたはずです。

コンスタティノス・ジョージ

FORG1VEN

H2K

H2K

SSG

Samsung Galaxy

0-3

決勝

SKT vs. SSG

決勝

2016 World ChampionshipでのSKTは、試合のペースをコントロールする能力を見せつけながら勝ち進んできました。ゆっくりと、しかし確実な方法で挑戦者を押しつぶす姿はまるでロードローラー。しかし準決勝以降は、過去最大級の激戦が続きました。準決勝のROX Tigers戦と決勝のSSG戦は、どちらもマッチポイントまでもつれ込む大接戦となったのです。

決勝戦でSKTが見せたハイライトプレイは、その多くが「変幻自在にかわし切る」類のものでした。2016 World Championship MVPは再びFakerが獲得していますが、何度となくギャンクの標的にされながらもスルスルとスキルを避けて生存し、絶望的にしか見えない状況から逃げ切るシーンは多くの人の記憶に残っているのではないでしょうか。この姿こそ、SKTというチームを象徴しているように思えてなりません。相手の攻めをいなす技術が驚異的なまでに巧みで、状況が好転するまで引き続け、ここぞというタイミングで強烈な一撃を食らわせるのです。

決勝戦、Samsung GalaxyはベテランジャングラーAmbitionの活躍でシリーズを盛り返しました。特にバロンとエルダードラゴンをめぐる正確無比なオブジェクトコントロールはSKTにとっても予想外だったことでしょう(SKTが勝ち急ぎすぎたのかもしれませんが)。ベテラン揃いのSKTと若手の多いSSGでは経験の差が歴然でしたが、Ambitionの活躍によりSSGの他メンバーはSKT相手に一歩も譲らず戦い抜いています。しかしベテランにはベテランをと言わんばかりに、SKTはAmbitionに対しBengiを投入。SKTは相手をゆっくりと締め倒すようなプレイスタイルに立ち戻り、最終第5試合に勝利、大会連覇を果たします。

「常勝」を追求していけば、Worlds優勝もまた必然。この年SKTは前人未到のWorlds 2連覇を達成しましたが、さらにWorlds出場4回中3回優勝という別の驚異的成績も残しています。SKTの優勝に毎回貢献してきたFakerとBengiは、文句なしにリーグ・オブ・レジェンド史上最も優れた実績を持つコンビとなり、BangとWolfも2度目のWorlds優勝を経験して殿堂入りを果たしています。

Fakerの評価については、もう世界最強は彼ではないのではという意見も聞こえてくるようになりました。これに対し、彼は「答えはそこにあります。分かってるでしょう」と答えています。

SKT

SK Telecom T1

SSG

Samsung Galaxy

3-2

2017 World Championship、SKTは2連覇王者として再び王座防衛に臨みます。いかなる挑戦も拒まない王者の風格をたたえつつ。