ミッドシーズン2017の概要

League Gameplay Teamによる

ミッドシーズンは今までのシーズンを振り返り、今年の後半に向けて準備を整える折り返し地点です。ここでのパッチは“ただの大規模アップデート”ではなく、ゲームを大きく改善できる年に二度の機会のうちの二回目となります。今日は、ミッドシーズンにおける主要な変更の一部をご紹介します——全変更の一覧はアップデートがリリースされた時にご覧ください!

それではさっそく見ていきましょう。


リフトヘラルド

一年半前、試合序盤に競り合いの対象となるオブジェクトをトップサイドに追加すべく、私たちはリフトヘラルドを登場させました。しかし、彼女には——そう、彼女には常にある問題が付いて回ることになりました。ヘラルドから得られる1人限定のバフは、エレメンタルドレイクやボットレーンでの集団プッシュと天秤にかけられるだけの価値を持たねばならないのですが、実際にそうしてしまうと、バフを得たチャンピオンはレーン戦で無敵になってしまうのです。このパワーバランスの摩擦ゆえに、このリフトスカトルの変異型は狙いどおりの目的を果たせていません。

これを受けて、報酬をバフから別の物に変更することにしました。今後は、ヘラルドがヴォイドに退却していく際にヘラルドの瞳(仮名称)を残すようになります。これを拾うとアイテムとして数分間所持することが可能で、持っている間は「リコール強化」の効果を得られます。さらに、時間切れになる前にこの瞳を使用すると、ヘラルドをチームの味方として再び召喚できるのです。召喚されたヘラルドは一番近いレーンに向かい、建造物を破壊する攻城兵器となって突き進みます。まず、彼女はあいさつ代わりに建造物に向かって遠くから突進して大ダメージを与え、それが瓦礫の山になるまで攻撃を続けたら、そのままレーンに沿って次の建造物に向かっていきます。

レーンでヘラルドを相手にする場合、戦い方はバロンピット内で戦う場合とほぼ変わりません——彼女は非常に耐久力が高く、早く倒すには目を攻撃するのが一番です。ただし、いくつか注意しておくべき違いもあります。まず最初に、彼女はチャンピオンと戦うことに興味が無くなります。つまり、彼女が反撃してくることはなくなります。(ただし範囲攻撃にはご用心…)これは、建造物から彼女の狙いをそらせないということを意味しています。二つ目に、召喚時の疲れにより彼女は行動妨害に対する耐性を失っています。彼女から味方の建造物を守るのに「ダークバインド」から「ハウリングゲイル」、そして「頭突き」まで、すべての行動妨害スキルが有効です。最後に、レーンにおけるヘラルドの攻撃力はその体力に比例します。体力を削れる機会があるのなら、是が非でもそうしておきましょう。

Riot Sotere、アソシエート・ゲームデザイナー


タンクアップデート

クラスアップデートは主に対象となるクラス内の各チャンピオンの個性を際立たせることを狙いとしていますが、タンクアップデートではさらにそれが顕著になります。多くのタンクに共通している役割は集団戦をイニシエートすることですが、チャンピオン間でイニシエートの仕組みと感触が同じであるなら、どのチャンピオンを使っても構わないことになってしまいます。この問題を抱えていたのはセジュアニ、マオカイ、そしてザックです。私たちは彼らに独特なメカニクスを加えることで、それぞれを個別にマスターして、異なる目的に合わせてピックすべき理由を生み出しました。

セジュアニ

セジュアニには蛮族の戦場指揮官にも重騎兵にもなれるポテンシャルがありながら、そのどちらにもなりきれていませんでした。彼女の強みはほぼ「グレイシャルプリズン」のみであり、このスキルに集団戦の形勢を逆転させるようなポテンシャルを持たせるために、残りのスキルが犠牲となっていました。今回、アルティメットスキルに頼り切っている現状を脱して、セジュアニが部族と共に戦う時に、より大きなインパクトを与えられるような仕組みを追加します。

新しくなった「永久凍土」はセジュアニのチームへの貢献度の大部分を担うスキルであり、彼女のあるべき姿である部族長としての役割を果たせるようになります。自動効果では、セジュアニと味方の近接攻撃チャンピオン が敵に「凍傷」を付与できるようになります。ブラウムの固有スキルとは異なり、スタックを最初に付与するのがセジュアニである必要はありません。対象のスタックが最大になったら、「永久凍土」を対象指定して発動すればスタンさせることができます。そして凍った対象を攻撃すると、氷を砕いて大ダメージを与えられます。遭遇したすべての敵を「永久凍土」で凍らせるチャンスがある2v2や3v3の状況でこそ、セジュアニはもっともその力を発揮できます。

セジュアニの他のスキルもほとんどがアップデートされています。「氷結の鎧」は、敵に向かって突撃するセジュアニ(と彼女のイノシシ)に追加の防御力とスロウ耐性を与えます。「北風のフレイル極寒の憤怒(名称仮)」はフレイルを振り回して叩きつける2段階コンボスキルで、愛猪ブリストルに乗って戦場を駆け抜けながら、好きな方向に攻撃して「凍傷」のスタックを付与できるようになります。「グレイシャルプリズン」は敵チーム全体をスタンさせることがなくなる代わりに、その炸裂範囲内がスロウ効果を与えるゾーンとなり、セジュアニの仲間の部族が「凍傷」をスタックできる距離まで近づく時間稼ぎができるようになります。

Solcrushed、ゲームデザイナー

マオカイ

マオカイはタンクの中でも極めて基本的な存在であり、彼をピックすることが悪手となる状況がない代わりに、彼をピックすることが特に好手となる状況もありません。“歪みし樹人”の戦い方は、どのような状況でも変化がありません——「報復の旋風」を発動したら、あとは同一対象に残りのスキルをすべてぶつけるだけです。そこで、マオカイの持つポテンシャルを研ぎ澄まし、あらゆる状況ではなく、特定の状況で特に活躍できるようにします。

基本的なスキルに関して伝えていきます。「苗木」は茂みの中に投げられるとダメージが増加するようになり、小さな見張りとしての戦略的価値が生まれるだけでなく、マオカイのジャングル周回と戦場の選び方について、新たに考慮する余地が生まれます(茂みは考えて生やしましょうね、アイバーン)。その一方で、固有スキルとしての「魔樹液」の特徴を研ぎ澄まします。変更後はクールダウン制となり、以前と同様に自身がスキルを使うことでもクールダウンを短縮できますが、同じ短縮量を得られるのは敵スキルが自身に命中した場合のみとなります(スキル一回の使用につき一回のみですので、継続ダメージ系スキルを持つチャンピオンの皆さんはご安心ください)。これによってトリンダメアやフィオラといった通常攻撃中心のチャンピオンに対しては無防備になりますが、カーサスやコーキなどのスキルを頻繁に使用するチャンピオンに対しては以前よりも耐久力が上がることになります。

マオカイの最大の変更点は、一からデザインし直されたアルティメットスキルです。「大地の捕縛(名称仮)」を発動すると、レーンの幅ほどにもなる複数の木の根が壁となってゆっくりと前進していき、それぞれの木の根が初めて命中した敵チャンピオンにスネア効果を与えます。この壁は集団戦で非常に強力であるものの、移動速度が遅いために、先の展開を見越した上で使用する必要があります。敵にうまく当てるには、壁の進行方向に敵を追い込むようにして、根が到達するまでそこにとどめておく必要があります。

Beluga Whale、アソシエート・ゲームデザイナー

ザック

スキルセットの独自性と習熟することに対する見返りの大きさに関して言えば、ザックはもともと非常に良好な状態にありました。「ブッ飛びスライム」では長距離かつ意外な方向からエンゲージすることが可能であり、「はぐれスライム」のスライムを拾って回復するメカニクスは、LoLの中でも他に類を見ない独特な回復方法となっています。とはいえ彼のスキル構成のうち、魅力的なスキルを使って突入した後にできることは、あまりクールとは言えません。私たちはザックの他のスキルにも「ブッ飛びスライム」並の魅力を与えたいと考え、新たに2種類の行動妨害効果をそれぞれのスキルに付与することにしました。

「スライムパンチ」には大きな変更を行い、これを2段攻撃にしました。まず、ザックがスライムの腕を伸ばし、最初に命中した敵に張り付きます。一度目の「スライムパンチ」で敵に貼り付いたら、次に行う通常攻撃でも別の敵に貼り付くようになり、ザックはその麺のように伸びる両腕を振り回して、お互いをぶつけ合うのです。

「レッツバウンス!」にも“お化粧”を施しました。発動するとザックが水溜りのように平たくなり、数秒間力を溜められるようになります。溜めずに撃つと、その場で跳ねて、現在と似た感じで周囲の敵をノックバックします。ただし、水溜り状態になってから少なくとも1秒間力を溜めると、結果は大きく変わります。撃った時に、自分の上にいたすべての敵をすくい上げて、指定した地点までのろのろと運んでいくのです。

Shrieve、ゲームデザイナー


過去のシーズンに取っていたアプローチからは離れ、他のタンクには小規模なリワークを行いません。たとえ単なる使い勝手の改善や、ちょっとしたテーマ性の向上だけだったとしても、小規模なリワークはできる限り多くのそのクラスを使用しているプレイヤーに何かを与えるためのものでした。この“幅広い”アプローチは長期的な利益も生み出しましたが、私たちはすべての網羅を目指すよりも、改善と呼べるものだけをリリースすることにしました。7.7におけるアムムの固有スキルのアップデートは小規模リワークの一つであり、3体の主要なタンクたちと共にリリースしてもよかったのですが、アムム以外の複数の小規模リワークの用意もないままに、彼を待機室の中にとどめておくのは馬鹿げているように感じられたので、予定を繰り上げてリリースすることにしました。


耐久力アイテム

注意:アイテムの全システムに調整を行うと、さまざまなものに多くの変更を行う必要が生まれます。下に書かれてあるものは、ごく一部に過ぎません。これはパッチノートではありませんのでご了承ください!

3体のタンクへのアップデートに加えて、この機会に耐久力アイテムの構成を全体的に整理して、それぞれの特徴を明確にしようと思います。あらゆるクラスにとって防御力は必要なものですから、これはタンク向けアイテムのみには限られません。加えて、アイテムショップが提供する耐久力アイテムのバランスを取るために、新たな選択肢を用意すべきかどうかも検証しなくてはなりません。(結果だけ言うと、必要でした)

アダプティブ・ヘルム(名称仮)

フローズンハートやランデュイン・オーメンと肩を並べられるような魔法防御アイテムは存在しません。これら2つの物理防御アイテムは、継続物理ダメージをしのぐために作られた自動効果を備えています。対して魔法防御は、メイジに対する同様の自動効果を持つアイテムが存在しないために、二重の役割を背負わされています。魔法防御はあらゆる魔法ダメージを防ぐものですが、タンクがカシオペアのようなスキルを頻繁に使用するチャンピオンに対抗できる唯一の手段でもあるのです。これにより不都合な状況が生まれます——“アンチ継続魔法ダメージ””用のアイテムを作ろうとした場合、そのアイテムはバースト魔法ダメージに対しても圧倒的に強い存在となってしまうのです。結果、継続魔法ダメージスキルを主体とするメイジへの対抗措置として強化できるアイテムは存在せず、そのために、私たちはそれらのメイジを直接弱体化せざるを得なくなります。魔法防御アイテムを強化してしまうと、関係のない他のメイジたちまで間接的に弱体化されてしまうからです。

そこでミッドシーズンを利用して、対継続魔法ダメージ専用のアイテムを作ることにしました。アダプティブ・ヘルムがあれば、敵スキルで攻撃された時に少しの間だけ、同じスキルから受ける魔法ダメージを軽減できます。これによってスキルすべてを使用するバーストコンボからのダメージは防がずに、クールダウンの非常に短いスキルからのダメージのみ防ぐことができるようになります。

ガーゴイル・ストーンプレート(名称仮)

耐久力アイテムはタンクが集団戦生き延びるために必要となる耐久性を全般的に与えてくれるものですが、5v5の激しい戦闘に特化したアイテムは存在しません。そこでガーゴイル・ストーンプレートの登場です。このアイテムは物理防御と魔法防御のハイブリッドアイテムであり、効果を発動すると、自身の与えるダメージが減少する代わりに追加体力を獲得できます(つまり敵と1v1の決闘がしたいなら、このアイテムはオススメできません)。しかし、3体以上の敵チャンピオンに囲まれた時、このアイテムは真価を発揮します——物理防御と魔法防御がさらに増加して、発動効果の追加体力が遥かに増加します。

アイテムの体力 vs 防御

いくつかの完成した防御アイテムから得られる大きな体力値のおかげで、タンク(さらにエコーやフィズなどの非タンク、おわかりいただけると思いますが……)が最初のコアアイテムを購入した時点で、火力役が付いていけないほど強くなってしまうという事態が発生しています。これらのアイテムは意図されたダメージタイプの脅威に対しては強力な対抗策であるべきですが、500も体力値が上がれば、意図されていない他のダメージタイプに対しても大きく耐久性が高まることになってしまいます。そこで、スピリットビサージュ、サンファイア・ケープ、デッドマンプレート、そしてランデュイン・オーメンが持つ体力値を、それぞれの種類に対応する防御値に変更します。そして、意図されたダメージタイプに対しては以前と同様のレベルで効果的であるものの、他のダメージタイプに対しては効果が低下するようにします。なお、耐久力アイテムのもたらす体力値の低下分を補うことを目的として、ワーモグアーマーの効果を発動させるために必要な体力値も併せて低下させます。

これらの変更によって、一部の物理防御貫通アイテムも調整が必要になります。物理防御の重要性が拡大することで、自然と割合物理防御貫通効果を持つアイテムの重要性も少し増加することになります。そこで、アイテムの割合物理防御貫通効果を若干低下させ、その強みをクリティカルやライフスティールといった、物理ダメージを増加させる他の要素に転換させます。

キャリー向け防御アイテム

耐久力アイテムを欲しがるのはタンクだけではありません。たとえばガーディアンエンジェルは、キャリーがバーストダメージの脅威に立ち向かう際に頼りになるアイテムです。しかし、これらのアイテムにはたいてい防御用ステータスが用意されているので、本来であればタンクがビルドする方が理に適っていて、キャリーがビルドすることに少し違和感があります。キャリーに適したアイテムになるように、これらのアイテムステータスを再度見直し、基本ステータスよりも、自動効果から防御効果を得られるようにします。

RiotRepertoir、ゲームデザイナー


チームへの貢献

LoLはキャリー以外の貢献を称えたり、それを拾い上げることが上手くできていません。その典型はサポートと言えますが、タンクやスプリットプッシャーなども、この問題に含まれます。チームにとって最善の行動を取ると、往々にしてキャリーにすべての栄光(とゴールド)を明け渡すことになるので、他の誰もが二流市民のように感じてしまいます。

貢献度の明確化

プレイヤーの貢献度を測るためにもっとも多く利用されるのはKDAとチャンピオンに与えたダメージですが、それ以外のチームへの貢献度を測る方法を改善します。そして、それらも同じような評価を受けられるように、その内容がプレイヤー全員にわかるようにします。

ゲーム内では新たなビジュアルエフェクトを追加し、イグゾーストなどのサモナースペルの使用者や「ミカエルのるつぼ」などのアイテム使用者にスポットライトが当たるようにします。また、行動妨害効果の視認性も改善され、ステータスアイコンがリワークされます。さらに行動妨害効果がテキストで体力バーの上に表示されるようになり、効果が消えるまでサモナー名の代わりに表示されるようになります。最後に、「ソラリのロケット」のシールドが吸収したダメージがわかるのと同じように、発動効果アイテムの効果についてもわかりやすいフィードバックをプレイヤーに提供します。

対戦終了画面で表示されるデータに、敵にどれくらい長く行動妨害効果を与えていたか、ワーディングとカウンターワーディングがどれくらい対戦に影響を与えていたか、シールドや防御力で防いだダメージ量などの新たな項目を追加します。キルを防いだ回数や味方への回復量、味方へのダメージを防いだ量など、対戦終了画面で表示されるデータはシーズンを通して増やしていくつもりです。

Rayven、シニア・エクスペリエンスデザイナー

サポートクエスト(名称仮)

サポートとして上手くプレイしようと思うと、往々にしてゴールドと経験値を得られるアクションを意図的に控える必要があります。これは、LoLでチャンピオンを強化するための2つの主要な手段を諦めることを意味しています。以前、ゴールド収入の低さを補うためにサポート用アイテムを導入した時は、他のポジションに悪用されてしまい、結果的に問題を引き起こしてしまいました(そしてナーフされました)。今回はサポートが得ていたゴールドや経験値を少しカットする代わりに、サポートアイテムを使いこなせるプレイヤーに、より素晴らしい報酬を直接付与します。

これらのクエストには共通の構造があります。サポートアイテムが自動効果で一定のゴールドを獲得すると、アイテムが進化して新たな効果を獲得します。

  • エンシェントコイン系統*:消費することで即座にスキルポイントを獲得できるエリクサーを取得(最大18スキルポイントの制限は依然として存在するため、エリクサーを取得している場合、スキルのレベルアップはレベル17で完了します) 敵チャンピオンをキルするか味方のキルをアシストすると、ゴールドを獲得しマナを回復する
  • レリックシールド系統:非戦闘時に回復するシールドを獲得
  • スペルシーフエッジ系統:「徴収」の効果が発動されると一時的に移動速度が大幅に増加する

*「エンシェントコイン」の既存の自動効果である「ミニオンが倒された時に近くにいる」は、非常に退屈でクエストを作成できる余地がありません。そこで今回、思い切って作り直すことにしました。周囲の敵ミニオンが自分以外の誰かに倒されると、時々コインを落とすようになり、それを拾うとマナを回復あるいはゴールドを獲得します(最初に発生するコインはランダムですが、その後はもう一方のコインが交互に発生していきます)。これらのコインを集めてクエストを完了させましょう。

Riot Colin、アソシエート・テクニカルデザイナー & Limely、ゲームデザイナー


ミッドシーズンのチラ見せはこんなところです。来週は大きくて素敵なウェブサイトを用意して戻って来ます!


3 months ago