/dev: スマイトボーナス

Fearlessによる

2017シーズンでスマイトボーナスを削除した理由について、多くのプレイヤーから質問が届いています。そこで今回は、この変更の背後にあるゲームデザインの考え方についてお話ししようと思います。

まず最初に、ジャングルというシステムの狙いについてお話しします:

  • 試合序盤のジャングルには、あらゆるクラスとポジションが対処すべき興味深い課題が存在するべきである。

  • ジャングラーの選択肢が「どこにギャンクするか?」しか存在しないなら、ジャングルというポジションのチャンピオンプールが狭まり、ジャングラーとレーナーのゲームプレイが単調な繰り返しになってしまう。

  • ジャングラーがレーンにプレッシャーをかけるために、チャンピオンの長所と短所を理解して上手く立ち回る必要があることで、序盤のジャングルのバランスが取れる。

これがスマイトボーナスにどう関わってくるのでしょうか?


スマイトボーナスの歴史

スマイトボーナスは2015シーズンに実装されました。全体的に難易度が上がったジャングルで、レーナーにキャンプを奪われる心配なく、ジャングラーが伸び伸びとプレイできるようにすることが目的でした。私たちは、スマイトボーナスがジャングラーの直面する困難が増した時のバランス調整レバーになると考えていました。しかし、ライブサーバーに導入するとすぐに問題が発生しました。キャンプをクリアすることで手に入るボーナスでは、チャンピオンごとに得られるパワーに大きな差が出てしまったのです。スマイトボーナスをもっとも効率的に使えるジャングラーばかりが使用されてしまう事態を避けるために、キャンプ自体とそこから得られるボーナスの両方を、シーズンを通して弱体化せざるを得ませんでした。バランスの取れたバージョンで一応は妥協したものの、これでは誰も面白く感じられませんでした。

スマイトボーナスを導入した当初の意図は、それ自体を変更したり、取り得る選択肢をローテーションすることで、将来的にシステムを拡大していくことでした。しかし現実には、スマイトボーナスに配分可能なパワーは少なく、ゲームデザイン的に拡張可能な余地もほとんどなかったのです。活用率という点においても、意図されたよりもかなり低く、あらゆるスキルレベルにおいてプロレベルを下回っていました。この問題に対処するためにスマイトボーナスを強化すれば、ジャングラーにピックされるチャンピオンの幅が更に狭まるのは明らかでした。

要約:私たちは、ゲームプレイにロクなインパクトを与えず、そのくせ使いこなすには古文書を解き明かすほどの知識が必要で、おまけに改善や拡大の余地はまるで見当たらないシステムを抱えてしまったのです。


変化を続けるジャングル

スマイトボーナスの問題は続いていましたが、ジャングル自体は安定していました。私たちにはジャングルのバランス調整で何を優先すべきかを決めるのに苦戦してきた過去があります。2015シーズンにはジャングルで使用されるチャンピオンの多様化を試み、モンスターから得られるゴールドと経験値の報酬を大きく増加させました。しかし、これは競技プレイですぐに目を付けられてしまい、敵のジャングルを奪う複数の戦術が確立されてしまったので、私たちはジャングル間を封鎖せざるをえなくなりました。ジャングルへの変更が必要になるたびに、私たちはスマイトボーナスの調整で問題に対処することを試みましたが、そのたびに、この対処方法では不十分であることが判明しました。そして試していくうちに、チャンピオンに直接変更を加えた方が、遥かに有効で理解しやすいことが判明したのです。

2016ミッドシーズン、私たちはスマイトボーナスを削除することを内部的に決定すると同時に、この変更をどの時点で導入すべきかについて考え始めました。そして、ジャングル全体のバランスを見直す必要があることからプレシーズンまで待つことを決め、そしてこの時期であれば、スマイトボーナスの当初の狙いであったポジティブなもののいくつかを再導入する時間も確保できると考えました。スマイトボーナスから得られていた利点のほとんどは、今シーズンに行われたジャングルとその他の変更で網羅できていると考えています。以下にその例をあげます。

  • ルートの多様性:スマイトボーナスに差をつけた狙いは、チャンピオンごとにキャンプの価値を変化させることで、ジャングリングに異なるルートが生まれるようにすることでした。しかし、これは大失敗に終わり、キャンプクリアにスキルを使うかオートアタックを使うかという非常に大きな枠組みでしか、チャンピオン間に差が生まれませんでした。

    2017シーズンのチャンピオンの変更では、チャンピオンごとにこれまで以上にバラエティに富んだチャレンジをジャングル内で提供することができています。さらに、バランス調整に関してはチャンピオンの方が調整可能な部分が多いので、極端に問題となるチャンピオンが発覚したとしても、他の大多数のチャンピオンに大きな影響を与えることなく修正が可能になるはずです。

  • ジャングル稼働時間:多くのジャングラーにとって、レッドバフに対するスマイトは、ギャンクするのに十分な体力を保つための非常に強力なツールとなっていました。なのでこの選択肢は残して、今でもスマイトがジャングラーにとって1v1の戦いで有利を得られるツールとなるように、スマイト自体に体力回復機能を持たせました。サステインの低いジャングラーに関しては、試合に影響力を持てる時間帯が生まれるように、今後も注視していきます。

  • 視界ツール:ラプターとウルフのスマイトは視界ツールとしてジャングラーが頼りにしていたものであり、一部のチャンピオンはこれに大きく依存していました。現在は、アサシンならドラクサー・ダスクブレードでこっそりワードクリアが可能になり、コントロールワードやスクライヤーブルームを使えば、一定エリアやオブジェクトのコントロールが可能になっています。

スマイトボーナスで(改めて)明らかになりましたが、ジャングルは差異を作り出したり、サステインやチャンピオンのパワーバランスを調整するのがとても難しい場所です。プレイヤーが新たなジャングルに慣れてくることで、最適化された戦術も生まれるでしょうから、それが試合に「歪み」を与えるものとならないように注視していきます。ただし、新たにゲームプレイを進化させるものなら歓迎です。

それでは、サモナーズリフトでお会いしましょう!


1 month ago