Dev
Ask Riot:サモナーズリフトに冬は来る?

サモナーズリフトにまた雪は降る?最も名誉を送られているチャンピオンは?モルデカイザーのスキルが一新されたのはなぜ?

Dev作者Karadwe, Riot Xenogenic, Riot South Korea
  • クリップボードにコピーされました

Ask Riotへようこそ!

今週は、一部のチャンピオンのVGUでスキルに抜本的な変更が加えられるのはなぜか、最も名誉を送られることが多い(少ない)チャンピオンは誰か、そしてサモナーズリフトに再び雪が降ることはあるのかについて特集します。

冬仕様のサモナーズリフトなど、外観を変更したリフトは再登場しますか?

「スノーダウン」や「アーケード」のような、イベント仕様のマップアップデートはプレイヤーの皆さんに好評をいただいています(正直に言うと、私たちの間でも好評です)。マイナスの面としては使用される期間が短く、多くの場合は奥深さに欠けるということです。私たちは現在、毎年数回マップにこうした小さなスキン変更を施す代わりに、プレイヤーの皆さんががより長い期間を通して夢中になれる環境作りにフォーカスしています。

このアプローチを取った直近の例としては、ネクサスブリッツ──イベントの一部として、より頻繫に開催されるようになります──の舞台を美しく(そして神秘的な)アイオニアの森へ変更したことです。他にも、直近のプレシーズンに行ったエレメンタルリフトのアップデートがそうです。

それで…サモナーズリフトにまた雪を降らせるかどうか、でしたね?可能性はあります。ですが現時点では何も計画していません。そうは言っても、私たちは背景アートの制作ツールを絶えず改良しています(最初期のTFTアリーナはサモナーズリフトの断片から作られているのですが、その時点ではマップを作り変える方法がなかったため、まずはマップをこま切れにして再利用する方法を見つけなければならなかったのです…知ってました?)。このような技術の向上によって、従来よりスピーディーに、より魅力的なマップを作ることが今後 は可能になってくるでしょう。いつかイベントに対応した期間限定のマップを作れる日が来るかもしれませんが、今のところはユリとハスの寺院をお楽しみいただきたいと思います。

PS.「前に作った冬仕様のマップを再利用すればいいんじゃないの?」と思った皆さんは改めて思い出していただきたいのですが、今のリフトは文字通り「燃え」ます。(そして花も咲き、岩も現れ、風も吹きます…)真面目な話、新たに4種類のエレメンタルリフトとサイドレーンの窪みの積雪バージョンを作る必要があるのです。技術的な問題はありませんが、アートの制作に時間がかかるでしょう。ですので、それを今年行う予定はありません。

Karadwe プロダクトリード

ヌヌとフィドルスティックスのリワークに比べて、モルデカイザーのスキルが大幅に変更されているのはなぜですか?

これは、もっともな質問です!ヌヌとモルデカイザーのリワークを(EndlessPillowsと共に)担当したデザイナーとして、私たちがどのようなプロセスを経て現在のスキル構成にたどり着いたのかご説明したいと思います。

チャンピオンをアップデートする際、徹底的に見直す必要があるか、単に今の時代に合わせたりする「手直し」で済むかはチャンピオンによって異なります。2018年にエズリアルに行ったような小さなアップデートから、モルデカイザーのような大幅な見直しまで、その程度は様々です。これはアップデートを行うそもそもの理由や、そのチャンピオンの戦略的な個性を形作る上でスキルがどれほど象徴的あるいは不可欠であるかによって決まります(詳しくは後述します)。

アップデートの直前、ヌヌとモルデカイザーは使用率ランキングで最下位(に限りなく近い位置)にいました。彼らがVGUの筆頭候補として挙がったのはそのためです。使用率の低さは、彼らのスキルが現在のプレイヤー層に響いていないということを示す分かりやすい指針になります。確かに、ニッチなチャンピオンがいること自体は何の問題もありません。しかし、「ニッチ」であることと、「大勢から全く好かれていない」ことは大きく異なります。具体的には、ニッチなチャンピオンであってもプレイスケールの深さにおいては高い数値になります。これは、特定のチャンピオンをメインに使うプレイヤーがそのチャンピオンを使用した試合数を調べたものです。ヌヌとモルデカイザーは全体の使用率(広がり)だけでなく、深さの統計でも非常に低い値でした。

私たちがチャンピオンのスキルをアップデートするプロセスは首尾一貫しています。そして…それを単純化するとこのようになります。

  1. 残して新しいスキル構成に引き継いだほうがよい象徴的なスキルを探す。
  2. そのチャンピオンの戦略的な個性が維持されていることを確認する。
  3. 残った枠で、キャラクターアートを見たり、物語を読んだときに期待するであろうゲームプレイ体験をプレイヤー目線で作る。

それをヌヌに当てはめると、このようになりました。

  1. 「アブソリュート・ゼロ」は象徴的なスキルと言える典型的な例です。実装当初からあったスキルで、効果やスキル名を知っているプレイヤーも多くいます。アップデートで彼のこのスキルを削除することは、プレイヤーの皆さんを酷く失望させることになるでしょう。そして、それは彼を積極的に使用していない多数派の方をもです。
  2. ヌヌの戦略的な個性はオブシェクトコントロールです。彼がオブシェクトコントロールが得意なのはどうしてでしょう?スキル「丸かじり」が存在するからです。ヌヌの戦略的な個性を変えないために、「丸かじり」も引き継ぐことにしました(どちらの場合もスキルには改良を加えたものの、元のバージョンと非常に似通っています)。
  3. マップ内(特にジャングル)を移動する行為をより楽しいものにしたかったのに加え、少年と「怪物」の間の愉快な友情を表現するため、雪玉を転がすというアイデアが生まれました。

単純化することはとても簡単に思えますが、今の形に至るまで彼のスキルと自動効果を何度も試行錯誤しています。ある意味、彼の4つのスキルのうち2つを残そうとしたことで作業はより難しくなりました。なぜなら新しく創り出す余地があまりないからです。

一方で、モルデカイザーは象徴的なスキルを持っていませんでした。亡霊を操るRに関しては議論の余地があったかもしれませんが、多くのプレイヤーが特に関心を持っていないスキルでもありました。私たちは何ヶ月もかけて、このスキルの使い勝手を向上させようと努力しました。しかし最終的には、新しいスキル構成にペットの操作を無理やり入れてしまうと、より多くの人が楽しくプレイできるチャンピオンを作るというゴールを達成できないと判断しました(これについては、モルデカイザーの制作舞台裏のビデオでより詳しく語っています)。亡霊たちを削除することで、楽しく爽快だと思うものによりエネルギーを注ぐことができました。その結果、思いきりぶん殴るQが誕生したんです。

またモルデカイザーは、フィドルスティックスのようなチャンピオンほど明確な戦略的個性をもっていません。モルデカイザーには攻撃することで守備を強化するAPジャガーノートのままでいてほしい思っていましたが、戦略的なレベルでは彼には取り立てて目的や強みがありませんでした。そこで新しいスキルを考案することになり、チャンピオンを死の国へと連れて行き、味方から孤立させて真の1対1にするというアイデアが生まれたのです。

彼のスキル枠がすべて空いたことで、その時私たちは自問自答しました。モルデカイザーのアートを見たときや物語を読んだときに、プレイしたいと思い描くのはどんなキャラクターなのかと。答えは明白でした。重い鎧を身にまとって巨大なメイスを引きずり、死霊術を行使するカッコいい死の国の王。この空想を現実にしたいという想いから、彼の新しいスキルは生まれました──そのメイスで万物を破壊し、時にはほぼ無敵の強さを誇り、ジャガーノートとしては珍しく遠距離から魔法を使い、ウルトで自分が最強になる場所に敵を連れていき破滅させるのです。

回答が長くなってしまいましたが、私たちがチャンピオンをアップデートする際にたどる道のりを少しでも理解していただけたら嬉しいです。VGUにはそれぞれ異なるゴールがあり、多くの変更が必要なチャンピオンもいれば、少ないチャンピオンもいます。さらに詳しく知りたい場合は、アーゴット(リンク先英語)イブリン(リンク先英語)フィドルスティックスボリベアにまつわる記事と、パンテオンの動画をご覧ください。 

Riot Xenogenic リードゲームデザイナー


今シーズン、最も多くの名誉を送られたチャンピオンは誰ですか?

LoLで「最も名誉あるチャンピオン」に輝いたのはユーミです(試合ごとに0.8回の名誉が送られていました。これは平均より20%以上も高い数値です!)。彼女に次いでわずかな差でソラカ、ルル、ナミがランクインしました。

サポートのチャンピオンは全般的に名誉を送られやすい傾向にあります。最も名誉を送られたチャンピオンの上位15人のうち13人が、主にサポートとして使われているチャンピオンでした。例外である二人は、アイバーン(5位)とカリスタ(14位)です。カリスタの順位は特に興味深い結果です。彼女は(魂盟の絆によって)サポートとより「直接的な」相乗効果を持つADCであり、それがランキング上位にいる理由かもしれません。

名誉を送られた回数が最も少ないチャンピオンはジェイス(148位)で、僅差でティーモとクインが続きます。

興味のある方のために他にも面白いデータをご紹介しましょう。

  • ミッドレーンで使用されているチャンピオンで最も名誉を送られているのはガリオ(30位)、次いでオリアナ(42位)です。
  • トップレーンで使用されているチャンピオンで最も名誉を送られているのはシェン(53位)、次いでサイオン(55位)です。
  • 名誉を送られやすいロールの順は、上からサポート -> ADC -> ジャングル -> ミッド -> トップです(これによって分かるのは、チャンピオン自体の性質というより、どのロールがどのロールに名誉を送る傾向にあるかのパターンの方でしょう。例えば、サポートとADCはより頻繁に名誉を送り合います)。
  • 名誉を送られることの多いチャンピオンは地域によって変動があります。例を挙げると、北アメリカサーバーの「最も名誉を送られているチャンピオンランキング」では、リー・シンのランクは全世界平均での32位から96位に下がっています。またヨーロッパサーバーだけ見れば、ヤスオの順位は63も上がります(全世界平均が108位なのに対して、45位) 。

今回のご質問、ありがとうございます──ゲームのデータに関する疑問はいつでも大歓迎です!

Riot South Korea インサイトアナリスト


質問をお持ちの方は、こちらのページからお送りください。

タグ:



  • クリップボードにコピーされました

関連記事
関連記事