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Quick Gameplay Thoughts 3月19日

スプリットプッシュの改善とその目的

Dev作者RiotScruffy
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スプリットプッシュの改善とその目的

スプリットプッシュ戦略(1対1の強いチャンピオン1人でレーンを押し続ける戦略)のプレイを充実させ、そのゲームプレイを改善するために、社内で話し合っています。これまでのスプリットプッシュは、楽しい戦略のひとつであるとともに、ゲームを終わらせるパターンを増やしてくれるものでもありましたが、対応するチャンスがない場合は敗北チームにストレスをもたらしてしまう、相互作用に欠ける戦略でもありました。

私たちは、スプリットプッシュというゲームプレイが健全であるために必要な要素を、以下のように考えています。

  • ソロプレイヤーがプレッシャーをかけられる手段として機能する - 強力なソロプレイヤーがいても全体的に不利に陥っているチームが5対5で負けたくない時に、技術を駆使して逆転を狙う戦略と見なせること。
  • 消耗戦が重要な要素である - たった一度の1対1でプレイヤー10人が参加する試合の勝敗が決まるのはよくありませんので、健全なスプリットプッシュとは消耗戦であるべきです。有利不利のトレードや1対1での勝利で時間をかけてリソースを獲得していけば、試合に勝利するための優位を築くことができます。
  • 両チームにとって、スプリットプッシュが戦略的なプレイを豊かにする - 1-4もしくは1-3-1戦略は、マップローテーションの機会やビジョンコントロール、戦闘規模を大きく変えていきます。これによりチャンピオンメタの多様性が深まり、あらゆるプレイヤーが習得すべき技術もまた増えていきます。
  • 試合終盤でのトップレーンの影響力が増す - ポジションとしてのトップレーンは、試合序盤の有利を最終的にチームが勝利するための力へと変換する点で、問題を抱え続けてきました。トップレーンでよく見られるファイターやスカーミッシャーが5対5の集団戦で苦戦している時、スプリットプッシュがそういったチャンピオンたちにとってオブジェクト獲得を目指す機会になると考えています。

スプリットプッシュについて、避けたい要素は以下です。

  • チャンピオン不在でもレーンを押せてしまう - チャンピオン同士の対立なくして、オブジェクトへのプレッシャーはないと考えています。LoLのゲームプレイにおける技量とは、様々な筋書きの中でチャンピオンたちが押したり引いたりすることにほぼ集約されます。ですので、私たちが提供できる最高のゲームプレイが、勝利への道筋と密接に関係していることは確実にしたいと思います。
  • リスク(大抵はデッド)やカウンタープレイなしでのプッシュが可能である- 相互作用がなく不満のたまるスプリットプッシュを生み出してしまう最大の原因は、ソロプッシャーが安全すぎる場合です。キルを目指してのローテーションあるいはオールインがスプリットプッシュへのカウンター戦略である、という点は維持したいと考えています。過去に見られたケースでは、強すぎる離脱手段を持っているチャンピオンや、ずっと離れた距離からタワーにダメージを与えられる能力、視界を得る手段が多すぎてローテーションの様子が常に見えている、といったものが見られました。
  • 強みが多すぎるのに十分な弱点のないスプリットプッシャー- スプリットプッシュをするチャンピオンが違えば、強みも違うものになります。タワー破壊能力の高さ(ナサス)、強力な離脱能力(カミール)、1対1の強さ(フィオラ)、マップ全体におよぶ機動力(シェン)などです。このような強みを多く持つにもかかわらず、十分な弱点を持たないチャンピオンがスプリットプッシュを行えば、取れる対策がなくなって不健全な状態になりかねません。
  • 戦闘回避が簡単すぎる- スプリットプッシュが行われている時、それを迎え撃つ側のチームには、スプリットプッシャーのキルを目指してローテーションするか、4対4の戦闘に勝つかのどちらかが求められます。プッシュ側のチームにディスエンゲージ(相手の戦闘への仕掛けを回避する能力)の手段が多すぎると、全く行動を起こせないままにゆっくりとプレッシャーがかかり続ける状況に陥ってしまい、試合が不健全に詰んでしまいます。

現時点では決まった計画や、これだけは実現するといったものはありませんが、(ゲームにとって良いと考える方法で)スプリットプッシュ戦略の幅を広げるために、初期検討を行っているところです。

いつもプレイしてくださりありがとうございます。



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