ゲームアップデート
Quick Gameplay Thoughts 1月24日

バランス調整の方法論、セトのリリースの振り返り、10.3で予定している変更(アカリ、ユーミ、アフェリオス、セナ)などについて、Scruffyがお話しします。

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※この記事は2020年1月24日(太平洋標準時)にNAボードに投稿されたポストの翻訳です。

“Quick LoL/Gameplay Thoughts”について
Quick LoL/Gameplay Thoughtsは、LoLのデザインディレクターであるMeddlerとリードゲームプレイデザイナーのScruffyが、LoLのさまざまな話題について毎週金曜にNAボードで公開している投稿です(昨年まではMeddlerによるQuick Gameplay Thoughtsのみで、今年からMeddlerによるQuick LoL ThoughtsとScruffyによるQuick Gameplay Thoughts の2種類になりました)。ゲームのバランス変更や今後の計画などについて、プレイヤーの皆さんとコミュニケーションを取る場として続けられています。
※日本では今後、Quick LoL/Gameplay Thoughtsのポストのなかから、長期的に重要な内容を翻訳でお届けしていく予定です。

やあ皆さん。隔週で「“Quick Gameplay Thoughts”」の開発ブログを担当する、Riot Scruffyです。リードゲームプレイデザイナーとして私が管轄する分野は、チャンピオンやゲームバランス、アイテム、サモナーズリフトのマップ、ルーン、マッチメイキング、ランク戦となります。ここでは皆さんに、今後の作業の予告をしたり、私たちの作業の目標や理由の詳細をお話ししたりします。私たちがLoLに行う追加・変更・削除にはそれぞれ理由があり、パッチを経るごとにゲームをより良くするべく取り組んでいます。


バランス調整手法についてもう一度

多くの方にとっては初めて聞く話ではないと思いますが、私たちのおこなっているバランス調整の手法について、ここであらためてシェアしておくのは良いことだと考えました。チャンピオンや戦略の強弱という観点から見ると、プレイヤースキルのレベルによって、まったく違うゲームとしてプレイされている、それがリーグ・オブ・レジェンドというゲームの実態です。これを念頭に置くと、あらゆるプレイレベルで148体すべてのチャンピオンのバランスをとるのは不可能です。

バランスが大きく異なると考えられる4つのスキル層でゲームを分けるのが、私たちのアプローチとなります。

  • ノーマル(アイアン~ゴールド)
  • ハイスキル(プラチナ~マスター)
  • エリート(グランドマスター~チャレンジャー)
  • プロ

そして、各チャンピオンについては以下の項目を徹底します。

  • 少なくとも1つのスキル層でピック可能にする
  • どのスキル層でも強すぎる(OP: Overpowered)ことのないようにする

このバランス調整手法の核となっているのは、OPなチャンピオンはゲームメタ全体の健全性や豊かさをつぶしかねないという考えです。こうしたバランスの取れていない状態のゲームから、あらゆるスキルレベルのプレイヤーを守っていきたいと考えています。


ジャングルのフォローアップ

プレシーズンでのジャングルの変更結果を見極めるための時間が十分経過しました。達成できた目標もあれば、達成できなかった目標もあります。

  • 小さなナーフ(弱体化) - ジャングルの経験値とゴールドがナーフされましたが、試合後半で活躍するファーム重視ジャングラーたちにとっては少し厳しすぎるようです。
  • 周回ルートのバランスを改善 - この目標はしっかりと達成されました。各ルートを比較したときに完璧なバランスが取れているわけではありませんが、シーズン9よりも良いバランスになっています
  • ギャンクを少なく、ファームを多く - この目標は達成されませんでした。試合序盤のギャンク回数はシーズン9とあまり変わっていません

今後の計画 - ギャンクよりもファームを重視したくなるように、ジャングルの経験値を少し増やすことを検討中です。

  • 4~18分にジャングルから得られる毎分ごとの経験値を増やします。増やす経験値は、ギャンク重視ジャングラーがスキップしがちなキャンプに配分します
  • ファンネリング戦略をさらにナーフするため、ミニオンからのファームペナルティを復活させます(ファンネリングの使用率は非常に低くなっていますが、極めて強力です)


セトのリリースを振り返って

セトの実装から2週間が経過したので、実装後のゲームプレイについての考えを書きたいと思います。現時点では、セトのキット(スキルセット)が長期にわたって及ぼす影響についてはわからないことが多いのですが、初期考察としてお読みください。

  • シンプルな性能 - シンプルなデザインでプレイ時の満足感と学習による上達の両方を満たすことができる、2020年であってもそのことを実証してくれる好例となりました。チャンピオンのキットについては「量よりも質」の姿勢で、今後もこのような実装をもっと続けていきたいと思っています。
  • ユニークだがゲームを変えてしまうほどではない - ダメージ反射、敵タンクをバーストダメージに変換、このような新しいアイディアをゲームに持ち込んだのがセトです。LoLのチャンピオンの定義を変えてしまうほどではありませんが、レーンで使いやすいジャガーノートを作るというのがセトの目標でしたので、それについては的を射ることができたと考えています。
  • バランス - セトの勝率は実装直後の2週間で上昇し、現在はトップとジャングルのポジションで魅力あるピックとなっています。将来的に少しばかりのナーフが必要かもしれませんが、今のセトは明らかにOP、というレベルではないようです。
  • 明確な弱点 - 強力なセトですが、明確なカウンタープレイの機会も敵に与えられています。これはもうひとつの成功と言っていいでしょう。


パッチ10.3に向けたバランス変更予定

アカリ - PBE(パブリックベータ環境)でアカリに行った変更をご存知の方も多いと思います。アカリはプロ~エリート層のプレイを席巻していますが、ハイスキル~ノーマル層においてはOPではありません。このことを前提に、トップレベルのプレイでアカリが強力なピックとなっている原因である「戦闘の開始タイミングの選択権を握っている」コントロール力を減らそうと試みています。ここでの利点は、これらのメカニクス変更によってトップレベルのプレイでカウンタープレイの幅が増えれば、一般レベルでもプレイできるように数値面のバフ(強化)を施せることです。当初の変更をテストした後、さらにいくつかの変更を行っています。

  • 「Wのステルス中にCCを受けると姿が見えるようになる」の変更はやめることにしました。これはややこしい方法で信頼できない体験を生み出してしまいます。ステルスのルールにも例外を追加してしまいますし。
  • R再発動時の移動速度低下を削除 - 使用感が悪くなったことについて、あまり感想が寄せられませんでした
  • R初回発動が対象指定スキルになる変更はそのままです。逃走手段としても、超長射程のピックアップ手段としても、スキルの有用性を大きく減らすことができます
  • レーンでのダメージ交換能力とプッシュの強さを減らすために、Qの最初のスキルランクで気コストを増やすなど、他の変更を模索中です

ユーミのバフ - パッチ9.24での変更により、ユーミには新しく大きな弱点が加わったため、かなりのバフを行えるようになりました。現在検討中の方法は、スキルランク上昇にともなうQの性能をバフし、Q優先ビルドを使えるようにすることです(E優先ビルドだけではなく、積極的なプレイスタイルを追加したい)

アフェリオス - キャリブラムのマークに最大射程制限を設けます。超長射程のポーク効果は維持しますが、ケイトリンやゼラスの持つ同様のメカニクスと足並みを揃えます。正直に言ってしまうと、マップのどこからでも狙撃できる能力は、相互作用に欠けていてゲームプレイとしても面白くないので削除します。

セナ - マークスマンからサポートへと、強さの重心を移したいと思います。味方がミニオンをキルした時に対して、セナがミニオンをキルした時の魂の出現率を調整することになるでしょう。


以上は10.3で予定している変更のほんの一部に過ぎません - パッチの全体像については、来週にさらなる情報をお伝えできるでしょう。

プレイしてくださっている皆さんには、再三にわたる感謝を。デザインのプロセスや思考過程について、今後もこのような投稿をもっとしていくのが楽しみでなりません。投稿への質問や、今後取り上げてほしい話題があれば、ぜひコメントしてください。

Scruffy
https://twitter.com/MarkYetter(英語)

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