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プレシーズン2021 チャンピオンクラス用アイテムの目標

各アイテム群の目標と、高レベルでのステータス調整についてお話します。

Riot Games作者サモナーズリフトチーム
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こんにちは。プレシーズンでのアイテムシステム刷新についての続報をお届けします。今回は、それぞれのアイテム群ごとの目標を説明すると共に、ゲームシステム上での一部ステータスの働きに関するちょっとした変更についても触れていきます。なおこの作業は現在も進行中のため、ここで挙げた目標についても実際にプレシーズンが始まるまでに変更される可能性があります。

ステータスと効果

  • 「体力回復」と「重傷」 - 体力回復効果はここ数年でとても一般的になってきましたが、ここで問題点を少々挙げておきたいと思います。
  • 体力回復が一般的になりすぎたあまり、「重傷」が「回復重視の試合における有効な選択」から「大半の試合で使える効果」になってしまっている。これについては現在、不必要と思われる体力回復の一部を削減するためにルーンやアイテム、チャンピオンのスキルを全体的に見直しており、これによって「重傷」を組み込んだビルドの必要性も減ってくるかと思われます。
  • その一方で、特に相手のスノーボール中などにとても強力なヒーラーを止めようとした際、「重傷」の効果があまり感じられないことがあります。これについては体力回復が極限まで高まっている状況をより効果的に打破できるよう「重傷」の効果を上げると同時に、直接的な攻撃力は少々引き下げたいと考えています。
    • スキルヘイストは累積効果が均一 - 現在のクールダウン短縮の累積効果は倍々計算のようになっているため、クールダウン短縮を上げれば上げるほど、その効果が飛躍的に高まっていきます。例えば、クールダウン短縮10%の場合はスキル使用頻度が11%上昇し、これがクールダウン短縮40%になると使用頻度は66%上昇、クールダウン短縮が50%になると100%上昇となります。これに対して、スキルヘイストのスキル使用頻度への影響は常に均一に累積されていきます。スキルヘイスト10であればスキルの使用頻度は10%上昇、20の場合は20%上昇、30の場合は30%上昇となります。これはつまり購入アイテムのスキルヘイストの影響は常に一定であり、倍々計算にはならないということです。なおこの均一化は(意図したものではないにせよ)ナーフに相当するものであり、クールダウン短縮からヘイストに変換した際の効果は同等にはなりません。以前と同様の速さでスキルを連打できることには変わりありませんが、そこまでの道のりが以前よりもフラットになる、ということです。(ちなみに物理防御や魔法防御、攻撃速度などその他のステータスの大半はすでにこの方式になっています)
    • スキルヘイストに限界なし - クールダウン短縮の加速度的な上昇率はあまりに強烈だったため、その力を抑えるために40%という上限を設定せざるを得ませんでした。今回の新しい方式では上昇率が均一になるため、この制限は不要になります。これによって、他のステータスを捨ててスキルの発動速度に特化した斬新なビルドの可能性なども生まれてくるでしょう。

      ジャングラー用アイテム

      前回のプレシーズンでは、サポートのロールにできるだけ早い段階で「納得のいく」「多様な」アイテムの選択肢を提供できるよう初期アイテムを更新し、ご好評をいただきました。今回はジャングラーにもこれと同様の変更を施します。つまりジャングラー用アイテムも追加コストの要らない初期アイテムになるということです。ジャングラーに必要なステータスや追加リソースがこれらのアイテムから獲得できることで、彼らもすぐにビルドの続きに取りかかれるようになるでしょう。細かい部分(チャンピオンに対してスマイトを使えるようにする方法など)についてはまだ調整中ですが、この方向性での初期テストは現状とても順調です。

      各アイテム群に取り組むにあたって、まず私たちはすべてのアイテムを一同に並べ、ここ数年間でのそれぞれの使われ方を分析しました。この作業によって、各チャンピオンクラス向けのアイテム群にどうやってアイテムシステム全体の目標を達成させるか、そして各クラスの強みや弱みを補わせるか、といったより具体的な目標が決まりました。

      マークスマン用アイテム

      • より戦略的な選択を - ビルドに「マストバイ」アイテムが多すぎるせいで状況に即したアイテムが購入しにくい、というのが目下のマークスマンの悩みのタネとなっています。状況に合ったアイテム選択を今まで以上に推奨し、また彼らに求められる最低限のダメージ能力を犠牲にすることなくそういった選択ができるよう、DPS向けの必須ステータスをさらに多くのアイテムに組み込むこと。これが今回の目標です。
      • 方向性に合わせたアイテム選択 - マークスマン役の皆さんから特によく聞かれるのが、「マークスマンは強いものの、チームに強く依存する」というご意見です。これについては、ロールの組み合わせから多種多様なチームプレイや戦略が生まれてくる以上仕方のないことであり、このクラスにとって特に問題のある要素ではない、というのが私たちの基本的な見解です(もしすべてのクラスがみんな同じだったら、どれだけ戦略の幅が狭まるか想像してみてください)。とはいえマークスマン役の皆さんには、チーム編成によるサポートが受けられない状況を生き抜くための手段をさらに用意したいとも考えています。しかしそれも決してタダで手に入るものではなく、単独行動能力のために、全クラス最高のDPSを捨てなければならない場合も出てくるでしょう。
      • アイテム1つの状態をさらに強く - マークスマンは試合終盤でのキャリー能力を持つクラスのままであってほしいと思っていますが、アイテム1つだけの状態でも以前より敵と相対しやすくなるよう、ファーストアイテムのステータスにも微調整を施します。
      • アイテム格差の是正 - ある種の試合や組み合わせでは、マークスマンにとって必要なアイテムが欠けているように感じられることがあります。これについては、攻撃力+物理防御アイテムや、スペルキャスター型マークスマン向けのアイテム、あるいはそれ以外の何かなど、適切な選択肢を提供したいと考えています。

        メイジ用アイテム

        • ファーストアイテムの選択肢 - メイジについては、現在用意されているファーストアイテムに明確なトレードオフ関係や状況ごとの強みがないことから、どうしてもその時々のメタで最も強力なアイテムを基準にファーストアイテムを選ばざるを得ない状態となっています。その一方で、試合中盤や終盤においては個性的なカウンター効果や発動効果を持つアイテムをかなり自由に選ぶことができています。私たちはこの豊富な選択肢を、どうにかしてファーストアイテムの方にも与えたいと考えています。
        • アーティラリー型メイジを象徴するような新効果 - アーティラリー(固定砲台)型メイジ特有の遠距離攻撃やスキルと噛み合うような、いわゆる「ロマンアイテム」の案を現在いくつか練っています。
        • スキルヘイストという選択 - クールダウン短縮からスキルヘイストへのリワークによって、このステータスをメイジのビルドの軸に据えられるようになります。つまりヘイストを極限まで高めたビルドや、逆にヘイストを犠牲にすることでその他の効果を狙った強力なビルドが色々組めるようになるということです。

          APファイター&APアサシン用アイテム

          今回はある程度の規模を持つチャンピオン集団を対象に、様々な新規アイテムを提供しようと考えていました。しかしAPファイターやAPアサシンはチャンピオンのタイプとしてはかなり少数であることから、コアアイテムセットの構築にあたってこの両者を一つにまとめにすることにしました。両者ともまず序盤にダメージ力を必要とし、その後タンクビルドかバーストビルドに分岐するという流れになっていることから、結果的にこの判断は正解でした。

          • 専用の序盤ビルドアイテム - 彼らのようなAPチャンピオンはその誕生以来ずっと、メイジ用アイテムを借用し続けていました。今回は序盤購入アイテムについて、彼らの持つパターンに合致し、また求められるステータスを備えた複数の選択肢を提供したいと思います。内部テストではダメージ/耐久力のハイブリッドや、マナを持たないアイテムなどが特に上手く機能しています。
          • 終盤にタンクかピュアAPに分岐するまでの「繋ぎ」 - 彼らについてもADファイターと同様、自分のクラス向けのアイテムだけでビルドを完結させてしまっては豊かなアイテム体験が得られないと考えています。使用中のチャンピオンや試合の流れに応じて、彼らにはタンクかピュアAPアイテムに移行してビルドを完成させて欲しいと思います。これによりその時々の局面に応じたあらゆる選択肢が選べるようになり、適応性が大幅に向上するでしょう。

          ADファイター用アイテム

          • 専用の防御アイテム - 現在のファイターの防御アイテムについては「ステラックの篭手」か「デスダンス」か、という汎用アイテムの二択しかなく、その選択基準も相手チームのダメージ構成ではなく、自分の使っているチャンピオン準拠になってしまっています。特定の用途のための選択肢をさらに増やすため、ファイター向けの防御アイテムを拡充したいと考えています。
          • コアアイテムの多様性 - 「ブラック・クリーバー」や「トリニティ・フォース」といったファイター用のコアアイテムは、彼らのビルドに必要な強さと象徴的なプレイパターンをもたらす一方、ビルドの序盤においてはファイター自身が何かを決断することがありません。現在のアイテムをさらに洗練させると同時に、それらと競合してビルドの方向性を決定づけるような、新しい序盤向けアイテムも導入していきたいと思います。

            ADアサシン用アイテム

            • 購入順序が関係しないアイテム - アサシンについては、最初から3回目にかけて買うアイテムにはそれなりに良い選択肢があるものの、他のクラスにあるような「状況に応じた選択肢」の幅が足りないように思われます。試合展開に応じたアサシンのビルドのバリエーションを増やすため、今回はこういった選択肢をさらにもう少し追加したいと考えています。
            • 専用のビルド終盤向けアイテム - 現在のアサシンはビルド終盤のアイテムを他のクラス用のもので補う必要があり、そういったアイテムの多くはやはり最適とは言い難いものとなっています。試合終盤で彼らが必要とするアイテムの種類や、彼らがアサシン専用アイテムと他のクラス用のアイテムを使い分ける基準などを調査する予定です。

              タンク用アイテム

              • 集団行動向けのアイテムを増やす - タンクはチームのために様々な役割を担う必要があるため、彼らに必要な「肉の壁」としての防御力を提供しつつ、その時々の役割を支えられるようなビルド上の選択肢も追加したいと思います。スプリットプッシュしているトリンダメアを止めたい?アジールにハードエンゲージを仕掛けたい?キャリーのコグ=マウを護衛したい?新たな選択肢によって、こういった方向性がすべてカバーできるようになるはずです。
              • 魔法防御を上げるアイテムを補う - 現在は魔法防御を上げるアイテム自体がやや少ない上、相手チームに複数の魔力ベースのチャンピオンがいる場合はどれも少々心許ない性能となってしまっています。
              • タンクのユーティリティ能力の強化 - タンクは不動のダメージ吸収係としてだけでなく、CCなどのユーティリティ能力によってチームに貢献することもできます。タンクの基本である防御力からさらに一歩踏み込んだ、ユーティリティ能力を示せるようなアイテムをさらに追加したいと考えています。
              • 試合終盤を締めるアイテムの存在 - 他のクラスの一部には、「試合終盤でしか効果を発揮しないものの、ビルドの最後の総仕上げと思えるような満足感のあるアイテム」(「ラバドン・デスキャップ」など)が用意されています。タンクが試合の最後の最後に購入したくなるようなアイテムとして、こういったものを1~2点追加したいと考えています。

                エンチャンター用アイテム

                • ビルドの幅を広げるアイテムの追加 - 現在のエンチャンター用アイテムの範囲内では、数種類のアイテムが他のアイテムすべての存在をかき消してしまっており、エンチャンター向けビルドの大半が、すべての試合でまったく同じ3種類のアイテムを使うまでになっています。これは「使える」アイテムが少なすぎることが原因のようなので、人気のないアイテムを「使える」ものにアップグレードすると共に、新しい方向性のエンチャンター用アイテムもいくつか追加しようと思っています。
                • 「発動効果多すぎ問題」の解消 - 他のクラスと比較しても、エンチャンターは1つのビルド内にアイテムの発動効果が多すぎる状態になってしまっています。エンチャンターのビルド内の発動効果を(私たちが最適と考える)1つか2つに留めておけるよう、複数のアプローチを併用して調整していこうと思います。
                • 全アイテムの強みをより明確に - 現在、防御力やクールダウン短縮、体力回復、マナ回復、さらに発動効果まで備えている一部のアイテムがすっかり「万能ツール」と化してしまっています。今後はより明確な用途に特化したアイテムを揃えていきたいと考えています。

                  プレシーズンまでの間、これからも皆さんに作業の進展をご報告していこうと思います。皆さんがあれこれ試した実体験からのフィードバックをいただくため、期間が延長された秋のPBEでのテストを今から楽しみにしています。



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