プレシーズンへの道:アサシンアップデート

Riot Statikkによる

なぜアサシンなのか?

プレシーズンが迫る今、来たるアサシンアップデートについて再びまとめ直すにはいい機会です。クラスアップデートに関する前回の投稿において、私たちはアサシンアップデートにおける2つの目的を強調しました。各チャンピオンのテーマ性/プレイパターンを際立たせ個性を発揮させること、そしてこのクラスの「ゲームにおける全体的な健全性」を高めることです。

クラスアップデートは、何体かのチャンピオンを「完全なクオリティ」に仕上げてプレイヤーに提供するだけに留まりません。「そのクラス全体」に対して新しい機能を与えること、彼らが活躍するためのシステム的なツールがちゃんと備わっているようにすることも、同様に重要なのです。何人かのアサシンには小規模な改修をほどこしています。加えて、アサシンクラスの強みを生かせるアイテムの品揃えが十分であるか確認しています。最後に、アサシンの伝統的な能力であるステルスの見直しを行っています。


テーマ性

クラスとして、アサシンには「スキルファンタジー」、すなわちスキルの可能性をどこまでも追い求める生き方をしてほしいと思っています。ぶっちぎりで敵に圧勝できる可能性と、逆に敵に大敗するリスクの両方を持たせたいのです。全体として、アサシンには大成功のケースと大失敗のケースがあり、そしてアサシンを敵に回した側には、キルされないために講じることのできる明確な手段があるべきだと考えています。

個々のレベルでは、何体かのアサシンはすでにテーマ性の強いファンタジーを持っているので、その個性をさらに際立たせることで、ゲームプレイのアイデンティティを確立していこうとしています。


ゲームの健全性

アサシンの面々を見渡したとき、そこに一つの共通する問題が浮かび上がりました。それは、「意義のある双方向性」の欠如です。アサシンが与えるダメージが問題なのではなく、アサシンに狙われた側にデスを回避できる手段がない、それどころか反応することすらできない、と感じられてしまうこと自体が問題なのです。その結果、充分に育ったアサシンに対しては抵抗することが無意味に感じられ、逆に成長不足のアサシンでプレイを続けることや、共に戦うことも無意味に思えるのです。この問題における私たちの最終的な目標は、アサシンプレイヤーが積極的かつ華やかなプレイを実現できるようにすること(お馴染みのFaker vs Ryuの冗談のようなプレイもここに入ります)、そしてプレイヤーもそれをはっきりと感じられるようにすることです。

また、アサシンのダメージを低減するのとは別のやり方で、アサシンをより「公平」にしようとしています。たとえば、反撃できる機会をもっと増やす、といった形で。あるいは、向かってくるアサシンを視認できるようにして、逃げられる機会を増やす形で。アサシンの凶刃に倒れたアッシュの最後の言葉は「クッ、しくじったわ」であってほしいのです。「ざけんなOPだ、ナーフしろ」ではなく。


主要なアサシンアップデート

このアサシンアップデートでは、ちょっとした付け焼刃のアップデートではなく、そのチャンピオンを完成形にするレベルのアップデートを目指しています。特に4体のアサシン――ルブラン、タロン、レンガー、カタリナ――には、かなり注力しています。

この4体にはそれぞれ際立ったファンタジーがあるものの、それがゲームプレイのアイデンティティに強く反映されてはいません。今回、彼らのファンタジーに注目することで、彼らが備えるべきゲームプレイの仕様を見つけるための道筋が明確となり、そのゴールに到達するための大規模な変更を施すことができました。


ルブラン - 幻惑の奇術師

ルブランは敵を欺く幻術使いのはずなのですが、ゲーム中ではその設定のほとんどは「ディストーション」の巧みな使用で表現されるに留まっています。自らの分身を作り出すという彼女の能力には、虚実を交えた戦法で敵に頭脳戦を仕掛けるなど、クールなゲームプレイを生み出せる大きなポテンシャルがありますので、今回はこの要素を強調することにしました。ルブランは常に敵を惑わして選択を迫り、真意を見抜くことができた相手プレイヤーは逆に優位を得ますが、読みを外したプレイヤーは窮地に叩き込まれるべきなのです。

敵が何もできないうちにキルできるルブランにとっては、幻惑や頭脳戦という言葉にはあまり意味がありません。また、ルブランがキルを取るためにダッシュで接近した時には、もう少し長い間その危険地帯に留まるようにすることで、狙われたプレイヤーが彼女の動きを見抜けた場合には、反応する余地が生まれるようにしたいと考えています。



タロン - 俊敏なローマー

あなたの頭上から飛びかかってキルするために、建物のてっぺんで一日中辛抱強く待っている。ただ一人、あなただけを。嫌なヤツですねー。――タロンはそういうタイプじゃないでしょうか。ですが、実際のゲームプレイでは猛スピードでダッシュして獲物に近付けるため、自由に動き回っています。

私たちが求めるタロン像は、まっすぐ走って突っ込んでくるのではなく、マップの地形を利用しながら標的を執拗に追跡し、絶好の場所に追い詰めて止めを刺す、というものです。彼のダメージは狙った1体の標的のみに集中すべきものであり、複数のターゲットにダメージを与えるときは、そこにはっきりとした意図があるはずなのです。



レンガー - 狩人

レンガーはサモナーズリフトで最も苛烈な狩人であり、その技を研ぎ澄ますため、より強くより危険な獲物を探し求めています。しかし実際のゲームでは、一番弱い敵を繰り返しキルするという安全策を選ぶことがよくあります。「骨牙の首飾り」がもたらすスノーボール式の狩りの仕組みは気に入っているのですが、かわいそうなナミを(魚は猫の好物だとしても)何度も何度も追いかけるレンガーではなく、より危険な敵を追い求めるレンガーに大きなボーナスを与えたいのです。

そして何より、レンガーの強化されたスキルは、単なるスキルコンボのパーツにしておくのではなく、派手に目立たせたいのです。そこで、絶妙なタイミングで発動させた強化版スキルのインパクトを増強します。レンガーをプレイするときはスキル使用の際に一瞬の判断を迫られ、それを完璧に決めればボーナスを得られるのです。

「狩猟本能」についても、改善の余地がありました。狩りは獲物と狩猟者の両方がいないと成り立ちませんが、現在のゲームプレイは実に一方的です。レンガーの獲物に対してより示唆的な情報を与えることにより、狩りは突然降りかかる(あるいは降りかからない)ものではなく、両者の駆け引きのゲームとなるのです。



カタリナ - ペンタキラー

カタリナの仕事は大変です。適切な標的たちがそれぞれ適切な場所に来るのを待ち、敵のすべての行動妨害を把握し、自身のバーストダメージと敵チャンピオンたちの残り体力とを比較し、すべての条件が整った時にだけ、攻撃を開始します。攻撃を始めたら数瞬の内に一連の基本スキルをしっかりと当てなければならず、必然的に操作ミスの確率も高くなります。成功すれば、キルにキルを重ねて集団戦を蹂躙できます。そして行動妨害の流れ弾に触れたり、キーを一つ押し間違えるだけで失敗となり、積み重ねてきた計画はただの夢に終わるのです。

私たちは、すべての準備が整っていない時でも攻撃開始できるよう、カタリナを強化したいと考えました。彼女がコンボを始動できるようになるまでの間、戦いのダンスの輪に飛び込みそして飛び出て行くための機動性を与え、彼女がより有意義かつ計画的にスキルを使用できるようにしています。

その一方で、彼女に攻撃された敵が、何が起こっているのかを理解できるようにもしたいのです。カタリナのスキルのスピードを落とすことで、彼女がどこにいてどこに向かっているのかをわかりやすくし、敵がカタリナの脅威に対して身構えられるようにします。


アサシンクラスアップデート


小規模なアサシンアップデート

大見出しとなっている主要なアサシンアップデート以外にも、他のアサシンたちに適用される、クラスレベルでの変更が存在します。


フィズ

フィズの役割は非常に独特です。自分からイニシエートできる数少ないアサシンの1人であり、私たちはそこを強調しようと考えました。さらに逃げ足周りを強化し、あらゆるアサシンの中でも敵にとって、最も足止めとピールの難しいチャンピオンへと脱皮させているところです。


カ=ジックス

「進化」はクールなコンセプトですが、単に見た目の問題だけにも見えています。カ=ジックスの進化それぞれに独自性と価値を感じられるようにして、プレイヤーが試合の状況と自身のプレイスタイルに応じて適切な進化を選択するという要素を加えたいと思います。カ=ジックスは、ジャンプしてからステルスするまでの間ターゲットに付きまとうための手段を数多く持っています。カ=ジックスは突然襲って来て肉を一口かじり取り姿を消す、というヒット&アウェイ戦法で痛めつけた後でトドメを刺しに来るようなヤツであるべきです。


エコー

エコーはそれほど狙いから外れているとは感じていません。人気の高いチャンピオンの一人であり、様々なタイプのビルドに対応しています。とはいえ、彼にはタンク寄りのディスラプターではなく、撃たれ弱いダメージディーラー寄りであって欲しいと考えています。機動性のある時間差ダメージディーラーとしてのアイデンティティを強調します。


シャコ

シャコにはたくさんの愛情が必要です。彼のすべての問題を解決するには、クラスアップデートの一部としては収まりきらないほどです。だからと言って、悪魔の道化師を無視してよい理由にはなりません。シャコはそのニッチな戦闘能力で有名ですが、集団戦や突発的戦闘でも今より役立つよう、それらをもう少し使いやすいものにしたいと考えています。その一方、彼の序盤でのギャンク性能には少々トーンダウンが必要です。シャコをプレイする人の喜びは敵を引っかける、騙すことにあるべきで、レベル3でどこからともなくレーンに現れ、滅茶苦茶に荒らし回ることではありません。


アカリ

シャコと同様、アカリの抱えている問題はクラスアップデートには収まりきりません。今回のステルスの仕様変更のインパクトだけでも、アカリをプレイする人にとっては大きな助けになるのではないかと考えています。そのうえで、アカリにも「戦う」と「ちょっと隠れる」以外の選択肢が得られるよう、ダメージと透明化以外の新しい武器を与えられないか模索中です。


ゼド

ゼドはすでに力強いチャンピオンですが、だからと言って改善の余地がないわけではありません。ゼドの場合、「一貫性があり過ぎる」のではないかと考えています。彼にも有利なマッチアップと不利なマッチアップがあるように感じてもらうべく、レーン戦性能を調整中であり、また「死の刻印」で適切な標的をキルした時のメリットを追加しようとしています。


アイテム

これまでずっと、アサシン用のアイテム構成はほとんどステータスだけ、つまり「どのアイテムを積めば最大のダメージを出せるか?」だけが重要でした。アサシン用アイテムには、たとえば看破されることを防いだり、マップ上をより高速で移動できたり、チーム全体にメリットを与えるなど、有利な状態で戦闘を始めるための補助系能力を期待しています。

さらに、固定値の物理防御貫通もアップデートしています。固定値の物理防御貫通はアサシンが成長で優位な時には強く、後れをとっている時には弱くなり、つまるところ一番必要でない時に、最も強い力を与えるのです。これらのアイテムのスケール性を調整して、より一貫したダメージを与えられるようにし、成長で後れを取ったときにも頼れるアイテムにしようとしています。


ステルス

そして最後に、ステルスです。ステルスはリーグ・オブ・レジェンドにおいて、常にトリッキーな(扱いづらい)テーマでした。ステルスに関する問題を理解するには、ステルスの根本的な存在意義に踏み込む必要がありました。そして判明したのは、チャンピオンがステルスを利用する目的は大きく二分できるということです。一つはより戦術的な利用で、看破されずにマップを移動して敵に奇襲をかけること。もう一つは戦闘時のトリックとしての利用で、一時的に距離を取ったり、ターゲットにされるのを防いだり、死角から反撃したりするために使います。

現状ではこの2種類のステルスをはっきりと区別できていないため、それぞれに一貫性をもたせつつ、ステルスを2つのカテゴリーに分類することにしました。すなわち、「カモフラージュ」と「不可視」です。簡単に言うと、長期的でワードに見つからないためのものがカモフラージュで、戦闘で使用される短時間のものが不可視です。


不可視

不可視—短時間のステルス—の発動は使用者にとっての「見せ場」であり、集団戦の最中にわずかな猶予をもたらし、態勢を整えたり、集団戦を有利な角度から仕切り直すことを可能にします。このようなステルスが75ゴールドのピンクワードでカウンターされてしまうと、端的に言えば、いやな気分になります。こういうインパクト充分な大技が簡単にカウンターされることは望ましくないため、ピンクワードは不可視状態のチャンピオンを看破できなくなります。これにより、ステルスを使用するチャンピオンのバランスを取るためのより一貫した環境が実現できます。


カモフラージュ

「カモフラージュ」は「戦術的ステルス」に与えられた新しい名称です。カモフラージュ状態のチャンピオンはこれまで通りピンクワードで看破でき、マップ上で位置を知ることが可能です。


フォー!実に盛りだくさんの内容でしたので、コメント欄に感想をお寄せください。変更の詳細は近日発表予定ですので、また新しい情報が出ていないか見にきてくださいね!


2 years ago