スキルアップデート:シヴァーナ

RiotAether, Riot Wav3breakによる

シヴァーナへの大きな変更を意外に思う人は多いのではないでしょうか。それは当然だと思います。なぜなら彼女には、これまでにアップデートした他のチャンピオンとは違い、長い時間をかけて取り組む必要がある大きな問題があったわけではありませんから。彼女に行われるのは、1~2ヶ月という短期間の作業によって大きな成果を生み出せるという判断のもとに行われる、LoLで初の試みとなる単発的なアップデートです。シヴァーナには問題がなかったわけではありませんが(実際この一年、彼女は苦戦していました)、今でも十分にクールなチャンピオンです。ですが私たちは彼女をさらに良くできると考えました。プレシーズンの作業も落ち着いてくる中、このチャレンジに挑むことにしたのです。


ハーフドラゴン、ハーフダイバー

シヴァーナは、チャンピオンのクラス/サブクラスというという枠組みができる遥か以前に作られました。この枠組みにおいてシヴァーナがもっとも近いグループは、耐久力が高く強力であるものの、ターゲットに接近するための確実な手段を持たないジャガーノートです。このグループの中でのシヴァーナの売りはアルティメットの「龍族の血統」で、これによりターゲットに確実に接近できます。つまり、彼女ならではの強さ(アルティメット)は、定期的に彼女の弱点の一つ(接近能力の低さ)を無視できるという点にあります。

そしてこれが同時に、シヴァーナが不利な状況をなかなか脱することができない原因になっています。自分の長所(耐久力と火力)を活かせないほどに遅れを取ってしまえば、弱点(接近能力の低さ)を無視できたとしても意味はありません。このせいで、ほんの少しのメタの変化で激しい浮き沈みを経験することになり、数値の変更による調整も、すぐに賞味期限が切れてしまうことになります。

シヴァーナに根本的な欠陥があるわけではありませんが、彼女の弱点(仮に有利な状況にあったとしても消せない)は明白です。アルティメットスキルを使えば敵の後衛に到達できるものの、その後はカイトして逃げる敵を仕留めるための行動妨害スキルもなく、カイトに耐えるためのサステイン能力もありません。そこで、いくつかの点に注意深く的を絞った変更で、大きな改善が見込めるのではないかと考えました。それがこのプロジェクトです!


火の玉で焼き払え

まずは、シヴァーナのとっておきの爆発する火の玉から説明しましょう。E - フレイムブレスはドラゴンフォーム時は扇状範囲攻撃となり、敵が都合よく固まっていれば複数の敵を攻撃できていました。しかしほとんどの場合、そう上手くはいきません。そこで、シヴァーナがもっとうまくコントロールできる何かを与えようと考えました。

扇状になる代わりに、ドラゴンフォーム時は火球が飛ぶ距離をシヴァーナがコントロールできるようになり、爆発すると追加ダメージを与えます。爆発は「フレイムブレス」の通常攻撃時効果を発動させるマークを継続的に敵に与える“灼けた大地”を後に残します。要するに、Eは遠距離ならスナイプに使うこともできますし、近距離なら爆発に巻き込まれた敵の顔を引っかくこともできる、ということです。

  • E - フレイムブレス(クリックで詳細を表示)

    敵チャンピオンに命中すると停止する火球を放つ。火球は命中した敵ユニットすべてに60/100/140/180/220(+ 0.3魔力)の魔法ダメージを与え、5秒間マークする。

    マークが付与された敵に通常攻撃するたび、対象の最大体力の2.5%に相当する魔法ダメージを与える。

    ドラゴンフォーム:「フレイムブレス」は何かに衝突するか、指定地点に到達すると爆発し、100~200(レベル1~18)(+ 0.3魔力)の追加魔法ダメージを与え、4秒間地面に炎を残す。炎が残った場所にいる敵ユニットは毎秒60~120(レベル1~18)(+ 0.2魔力)の魔法ダメージを受ける。

    マークが付与された中立モンスターへの通常攻撃時ダメージは一回毎に100が上限。


龍のアレコレ

私たちはR - 龍族の血統での変身をもっと壮大にしたいと考えました。そこでサイズを大きくして、飛行中は妨害されないようにしました(マルファイトやヘカリムのように)。さらに「ドラゴンフォーム」の防御力増加を体力増加に変更しました。両者ともに生存性を高めるステータスですが、ジャガーノートなら体力が増える方がいろいろと使い道があるというものです(「タイタン・ハイドラ」、「ステラックの篭手」など)。さらにシヴァーナの体力もイイ感じに一定量回復します。

もちろん、引き換えに失うものもあります。「龍族の血統」は防御力増加がなくなっただけでなく、ダメージも低下し、飛距離も短くなりました。全体的にはこれらの変更で「龍族の血統」の使われ方が変わるとは思いませんが、以前よりもクールになっているのは間違いないでしょう。

  • R - 龍族の血統(クリックで詳細を表示)

    発動効果:ドラゴンに変身し、体力が150/250/350増加して指定地点へ飛びかかる。接触した敵は150/250/350(+ 0.7魔力)の魔法ダメージを受け、指定地点のほうへノックバックする。

    自動効果:毎秒「フューリー」が1増加する。通常攻撃を行うと「フューリー」が2増加する。


フォーカスを維持

変更後の経過を見なければ断言はできませんが、EとRへの変更はシヴァーナにとっては大きな強化になるはずです。当初このアップデートではシヴァーナを全体的にパワーアップしようとしていたものの、内部テストの結果、彼女にそれほど愛を注ぐ必要はないという判断を下しました(跪いて足にキスするだけで十分でしょう)。今回弱体化したのはシヴァーナの成功のカギとなる部分ではなく、無くても問題ないと言える部分です。

まず最初に、W - バーンアウトはドラゴンフォーム時に炎の跡を残さなくなります。シヴァーナは攻撃のために敵を自分の前に来させる必要がありますが、「バーンアウト」は逆に敵が彼女の後ろにいることを前提としていました。変更後はドラゴンフォーム時に「バーンアウト」の効果範囲が彼女の体と同様に大きくなるので、シヴァーナは目の前にいる敵に集中できるようになります。

次は固有スキル - ドラゴンボーンです。開発が進むうちに、シヴァーナはプレイテストにおいて倒せない存在になってしまいました。「ドラゴンボーン」は強力な防御力上昇効果を持っていたため、この硬さをどうにかしないと先に進めないことは明白でした。ですが単純に数値を下げた結果、読んでいて悲しくなるようなスキル内容になってしまったため、私たちは単に弱体化する以外に面白い方法はないか考えてみました。

明確にしておきますが、ほとんどのケースで固有スキルは以前よりも弱くなるでしょう。シヴァーナがデフォルトで得られる防御力はかなり低下し、またその防御力がレベルに応じて伸びることもなくなります。ただし、彼女がチームとともにドラゴンを確保することができれば、その埋め合わせができます。シヴァーナはトップレーンを任される、またはジャングルで黙々とファームすることが多いチャンピオンでしたが、これからは味方チームのドラゴン討伐に参加することで、独特なメリットを得られるようになります。

  • 固有スキル - 龍血の憤怒(クリックで詳細を表示)

    ドラゴンに与えるダメージが10%増加する。

    物理防御と魔法防御が5ずつ増加する。シヴァーナか味方がエレメンタルドレイクを倒すと、シヴァーナの物理防御と魔法防御がさらに5ずつ増加する。


これらの変更によってシヴァーナがどうなるのかを正確に予測することはなかなか難しいものの、以前よりも強くなっていることを願っています。もしバランスが取れていなかったとしても(良くも悪くも)、このアップデートによって今後の調整はやりやすくなるでしょう。

果敢なダイブを見せてくれよ、シヴァーナ。


1 year ago