Riot Pls

Banksy, ScuttleChrisによる

(※この記事は 2015年の夏にリリースされたものです)

忙しい方のためのまとめ:  Riot Plsは実験的な新ブログであり、私たちが何をするのか、何をしないのか、なぜそうするのかといったことに影響を与える優先順位や価値観についてお話しします。

長い記事になりますが、ぜひお付き合いください。それでは始めましょう!


まずは前書きから…

来る年も来る年も、私たちはコミュニティの皆さんの情熱に驚かされ続けてきました。時には圧倒されてしまうことすらありました――まさに今がそうです。“もういい加減慣れたでしょ?”と思っていらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。

現状はこんな感じです:私たちはただ単にエンジニアを走らせて鎮火して回るのではなく、もっとクールで、持続可能な(そしてできれば火に強い)将来のプロジェクトの基礎を築く取り組みを始めました。しかし、その方向へ舵を切るにつれ、私たちが舞台裏で行ってきた(そしてこれから先も行い続ける)作業について、皆さんに理解してもらえないのではないか、という不安が頭をよぎるようになりました。そうして私たちは、皆さんとの会話を控えるようになりました。会話を再開させる前に、“きっちり正しく”物事が行われているかどうか確認しなくてはならない、もしくは、皆さんは見えも触れもしない物事の話には耳を貸さず、結果だけを知りたがるに違いない、そう思い込んでしまったのです。

まずは明確にしておきましょう:この開発者ブログは結果について語るものではありません。この先登場する新コンテンツの約束を聞きたいと考えている方には申し訳ありませんが、そういった内容の記事は予定していません。ここで私たちが試みようとしているのは、四半期ごとのブログによる状況報告―― Riot Pls ――であり、私たちが何を優先しているのか、何を優先していないのか、そしてそれらの背後にある“なぜ?”について話すことです。この試みを始めるにあたり、この初回のブログの内容は少しフワフワしたものになってしまうかもしれません。私たちは、現在直面している現実と、その中での優先順位についてお話しするつもりです。さらに、より頻繁に皆さんに状況報告――たとえそれががっかりするような話であったとしても――をするという決意もここではっきりと表明しておきます。LoLを大切にしてくださる皆さんと共に、私たちはリーグ・オブ・レジェンドを作り上げてきたからです。

このブログや舞台裏秘話、開発者ブログ、パッチノート、ライブ配信、Q&A、そしてフォーラムやソーシャルメディアで発言するライアター自身も含めて、現在進行中の状況報告についての新たな試みの背後にあるのは、皆さんともっと多くの情報を共有するのだという私たちの決意です。このブログは、その最初の一歩なのです。


全体像をお話ししましょう

LoLというゲームの規模からすると、私たちは新しい要素を十分な頻度で提供することができていません。そのことについて異論はありません。以前にもお伝えしたように、言い訳でもなんでもなく、私たちは全開発者(エンジニア、デザイナー、アーティスト等)で一丸となって過去6年間に積み上がった「技術的な不足」を解消している最中で、深い深い沼に足を取られているのです。LoLの開発を始めた当初、私たちは希望的な目標として、20,000人程度のプレイヤーをサポートできればいいと考えていました。リリースされる数年前に私たちが構築していたのは、それがやっと可能になるだけの貧弱なプラットフォームでした。言うまでもなく、現在の6,700万人を超えるプレイヤーたちを支えるには、全く異なる設計思想が必要です。そこですべてをゼロにしてしまうことなく、再構築を行っていくことが、私たちが口にしてきた、技術的な不足を解消するということなのです。

私たちの視点では、2つのパイプライン(開発のための大きな道筋のこと)が存在しています:1つは私たちの基礎となっているものを扱っており、もう1つは…当然、それ以外のすべてを扱っています。基礎について言えば、私たちは全部門に及ぶ集中的な計画のもと、技術的な不足の解消に取り組んでいます。複数の開発チームがバックエンドサービスの拡充、グローバル展開用ツール、ビルドパイプライン、サーバーネットワークインフラなどの改善作業を行っています。また別のグループは、自動テストシステムと内部用開発ツールキットに取り組んでいます。これらの作業は、人が住んだまま家の基礎を作り直すようなものですから時間がかかりますが、将来に向けた再構築を行うためには必要なことなのです。とはいえ、今後、私たちは舞台裏にスポットライトを当てることにも慣れていくでしょう:スパゲティのように複雑に絡み合ったコードを解きほぐす楽しさ、大量のサーバーを購入して梱包を開けるだけで数日掛かった時のこと、ライブサーバーへと放流されたたった1ブロックのコードが(内部サーバーやPBE上では何の問題もなかったのに)何百万人ものプレイヤーに遭遇し……ええと、自然界の掟に背く事態が起きたことなどなど。

もう1つのパイプライン(“その他すべて”)は、私たちがプレイヤーとして知っているものです。それは新たなサモナーズリフトであり、毎年行われるシーズン毎の変更(大抵はジャングルへの…)、チャンピオンマスタリー、フレンドファインダー(Facebookを通してつながる機能など)、URFモード、ハローウィング、シュリーマ、アセンション、新チャンピオン、チャンピオンアップデート、さらなるeSports、HUDの改善、プレイヤーの悪質行為調査・報酬システムのアップグレード、新たなビルジウォーターのイベントなどでもあります。これらは私たちが新たな何かを創造できる場所であり、今後も歩を緩めるつもりはない部分です。

情熱を持った開発チームが、両方のパイプラインで熱心に作業を続けています。ただし、一方が光の当たりやすいコンテンツを提供している裏で、もう一方はさらに大きな課題――プレイヤー向け専用ISPネットワークの構築など――に陰ながら取り組んでいます。私たちは両者について皆さんにお知らせできるよう、積極的にコミュニケーションしていかなくてはなりません。


つまり…どういうことだってばよ?

究極的には、上記の「ゲームの現状」が私たちの現在のリーグ・オブ・レジェンドにおける作業の優先順位を決定付けています。私たちがその内容を選択する方法は至ってシンプルです:


技術的な不足を解消する

LoLは常に進化し続けるゲーム(という名の体験)であり、私たちはその改善とサポートに勤しんでいます。これが意味するのは、何百人もの開発者が同時に手を加えても大丈夫なシステムを構築するということであり、12の地域に存在する何千というサーバーに効率的にアップデートをリリース可能な技術とプロセスを開発するということであり、同時に数百万人のプレイヤーをサポートできるハードウェアとソフトウェアの設計思想を構築するということです。これは容易なことではなく、すぐに達成できることでもありません。そこで……


プレイヤーに楽しんでもらえると思うプロジェクトを選ぶ

作り直すべき基礎の部分が多いからといって、その他すべての作業を止めるべきということではありません。新たなHUD、クオリティを高めた新スキン、新チャンピオンとチャンピオンアップデート、さらなる拡大を続けるeSportsシーンへのサポートなど、私たちは優先事項が犠牲にならない範囲で、それらのサービスを皆さんにお届けし続け、またお届けする方法を改善していきたいと考えています。


私たちがやっていないこと

プレイヤーたち(私たち自身も!)が望み、欲しがっている機能を選ぶ際に、私たちは常に難しい決断を迫られます。以下は皆さんの多くに望まれていながら未だに見通しが立っていない機能、そしてその理由です:


リプレイ(の現状)

これは完全に私たちのミスでした。私たちはリーグ・オブ・レジェンドのリリース時にリプレイの導入を約束したのみならず(eSportsを広めるには必要だと思っていました。実際には必要なかったようですが)、PBEで披露したことで、『すぐに』導入されるものだと思わせてしまいました。私たちがリプレイを敬遠した理由は、技術的なハードルが高く(サーバー負荷、バージョン間の互換性、ネットワーク安定性)、「正しく機能するもの」を提供するのは難しいと考えたからです。さらに、現時点での優先事項を考えた場合、上述したようなシステム改善を差し置いて、リプレイを優先するということは考えられません。その一方で、私たちはライアターではない、熱心なコミュニティ内の開発者が作った代替手段の大ファンであり、そのような素晴らしい人々に注目を集める(そして彼らをサポートする)方法を模索しています。


サンドボックス(トレーニング)モード

多くのプレイヤーからサンドボックスモードへの要望が届いています。その理由は主に2つあります:1つ目は、新コンテンツを試してみたいというもの――これは私たちも重視していることです。私たちはプレイヤーが新しいコンテンツに触るたびに、プレイヤーがそれをどういうものなのか十分に理解して、かつ満足してから触ってほしいと考えています(これについては、別の方法がないか探してみるかも知れません)。2つ目は、非常に限定された状況での操作を、通常の試合の制限がない状態で練習したいというものです。この点については、サンドボックスモードはそれに相応しいものではないというのが私たちの考えです。明確にしておきます: プレイヤーが上達するための最善の方法は、何よりもリーグ・オブ・レジェンドをプレイすることであるべきです。確かに精神と時の部屋があれば、非常に難しい操作技術を身に着けることができるかも知れません。しかし、ただでさえゲームへの参加のハードルが高い現状に、そうすることが必須という条件を追加したくはありません。上達の方法は人によって異なることは私たちも理解しています――長々と待つことなく壁をフラッシュで超える練習ができる場所が欲しいと思うプレイヤーもいるでしょう――しかし、そのようなメリットと、サンドボックスモードでの“特訓”が当たり前になってしまうというリスクを天秤にかけたとき、私たちはそのトレードオフを受け入れることはできません。LoLを上手くなりたいプレイヤーが最初にやるべきことはサンドボックスモードをプレイすることだ、というような状況には絶対にしたくないのです。皆さんの操作技術を磨くサポートは行いたいとは考えていますし、それを可能にする何らかの方法はあるかもしれませんが、少なくともそれがサンドボックスモードでないことは間違いありません。


私たちが注力していること

グローバルなネットワークを改善し、スパゲティコードを解消し、LoL開発者により良いツールを提供し、LoLのその他の部分に磨きをかける(そしてそれらのことを皆さんに上手く説明する方法を見つける)作業を続ける中、私たちが現在、チームやプロジェクトを組んで行っている物事の中で、いくつか皆さんにお話ししておきたいものがあります:


クライアントのアップデート

およそ一年前、私たちは新たなパッチャーとクライアントのランディングページをリリースし、それについての短い文章を投稿しました。その投稿の最後にはこう書かれています:

「私たちはクライアントの未来像について考えがあり、今後その計画について皆さんにお話しすることを楽しみにしています!」

…と言いながら、その「今後」が来ることはなく、沈黙が続きました。

約束を忘れたわけではありません。私たちは既存のクライアントに対する大規模なアップデート作業を行っていました――プレイヤーによるテストは「シーズン2016」の期間中に開始する予定です。その後、リリースの準備が整えば、安定して、反応性が高く、不具合の少ない(これが私たちが一番重視しているものであり、先へと進む前に、確実に成し遂げなければならないものです)クライアントを皆さんにお届けできるはずです。つまり、私たちは皆さんが戦う相手はゲームそのものではなく、プレイヤーであるべきだと考えています。従って、新たなクライアントは、できる限りスムーズにあなたとあなたのフレンドがLoLをプレイできるようにすることを念頭に置いて開発されています。さらに、世界中のライアットのスタッフがより多くのクライアント機能をより効率的に開発し、皆さんにお届けし、サポートできるよう、新技術による枠組みと設計思想の中でその構築が行われています。


競技的プレイのさらなる改善

私たちは競技的なプレイシステムの改善作業を続けており、それをシーズン 2016に向けてリリースしたいと考えています。ただし、これらの変更の中心であり、その看板となるのは、ランク戦をすべてチームビルダーモード(注:ダイナミックキュー)へと移行することです。自分が最もチームに貢献できるポジションでプレイできるように、あなたは――「どこでも」も含めて――2つのポジションを選択するようになります。「フィード」は残念ながら選択肢に含まれないでしょう(悪しからず!)。


LoLをもっとフレンドと楽しめるように

プレイヤースキルが大きく離れていたとしても、簡単に新しいフレンドや既存のフレンドとオンラインで繋がってプレイするための機能をいくつも模索しています。常にフレンドのみとだけで試合をプレイできるわけではないことも分かっていますし、それについては、皆さんと一緒により良いコミュニティを作っていきたいと考えています。


もっと多くのコンテンツを

以下も私たちが全力で続けたいと考えているものです:


シーズン的なシーズンのシーズン

これ以上相応しいタイトルは思い付きません。いずれにせよ、私たちはシーズンの開幕をゲームの変更が行われるエキサイティングな時期にしたいと考えていますが、それだけでなく、それに続けて意義のあるシーズン半ばの変更も行いたいと考えています。単にカオスなプレシーズンのみに注力するのではなく、数か月後には、LoLに携わる多くのチームの共同成果となる「シーズン2016」の計画についても発表します。


イベント

ビルジウォーターイベントが終了したばかりですし、私たちの意図は伝わりやすいかと思います。すべてのイベントがこのような大規模になる訳ではありませんが、ビルジウォーターからWorld Championshipからエイプリルフールまで、常に新鮮で新たな気持ちでLoLをプレイできるようなコンテンツを提供していきたいと考えています。


ストーリーテリング

物語の持つ重要性や意味はプレイヤーごとに違うと思いますが、多くのプレイヤーが実際にルーンテラが変化していくようなストーリーを求めていることは理解しています。これもまた、より頻繁に行っていきたいと考えていることのひとつです。ビルジウォーターのようなイベントでは私たち自身が持つ可能性を引き出すことができますし、コミックや動画、中編小説、またはコミックでも動画でも中編小説でもないその他のもの(アムムのミュージックビデオなど)でストーリーを伝える方法も模索しています。


よりクオリティの高いアップデート

新しいチャンピオンをリリースすることで、私たちは今でもゲームの可能性を広げる努力を続けています。リリースごとにスキンを改善するのみならず、それ以外のやり方でLoLでの体験を変える方法も「シーズン2016」では模索していきます。


次にあるものは?

今後は私たちのやることに皆さんが驚くことはなくなるはずです――私たちが優先する分野と、それを優先する理由について、皆さんもちゃんと把握してくださっていると思うからです。これは同時に、私たちがコミュニケーションと透明性において、色々試しているということも意味します。全体像についてのコミュニケーションを増やすということは、皆さんがまだ完成していない物事について知る機会が増えるということです――従って、詳細が抜け落ちていたり、以前と内容が違っていたりすることもあるでしょう。繰り返します――この開発者ブログは“結果”や新コンテンツについて語るものではありません。これは私たちとプレイヤーの間のこれまでの会話の方法を新たにし、対話と開発の循環を行えるようにするためのものです。

この特別に長い投稿を読んでいただきありがとうございます。私たちはこれらのすべてを楽しみにしていますし、皆さんにも同じように楽しみにしていていだきたいと願っています。

Banksy & ScuttleChris

2 years ago


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