ファウンデーションズ・チーム、ターゴンを語る

Rumtumtummersによる

霊峰ターゴンはルーンテラでも有名な場所のひとつで、リーグのチャンピオンとの関わりが深く、多くの物語を生み出す可能性を秘めています。先日のリーグコミュニティ・ポッドキャスト (英語)では、ライアット社ファウンデーションズ・チームのメンバーに話を聞き、そうした物語の構築にチームが果たしている役割について、また、チャンピオンのバックストーリーや陣営の詳細設定、アートが一体となって、どのようにしてより深みのある世界の形成に役立っているかについて知る機会を得ることができました。

以下は、そのチャットの内容を(少し)要約したものです。

それで霊峰ターゴンとは一体どういうところなんでしょう?今それを取り上げる意味は?

Ant Reynolds(ファウンデーションズのリードライター): ターゴンは僕たちに物語創作の機会をやまほど与えてくれる場所なんだ。皆に愛されているキャラクターがそこで誕生し、ターゴンを舞台とする素晴らしい物語もある。ただ、これまではあまり細かく検討したことがなかった。だから僕らにとってはちょっと空白地帯みたいになってたんだ。今回は深く掘り下げて独創的なものを生み出す良いきっかけになったと思う。

Graham McNeill(シニア・ストーリーライター): ターゴンはルーンテラにある、エベレストを思わせる巨大な山だ。あの世界の巡礼の場だね。そこに行く者は誰もが山に引きつけられてそうする。どうしても行かなくちゃって気にさせられるんだ。そしてようやくターゴンにたどりつくと、これは始まりにすぎないって感じる。ターゴンまでの旅自体が何カ月も、ときには何年もかかる命懸けの危険な旅なんだけどね。何年もかけて、何もかも犠牲にして、ようやくたどりついても、それは登り始めるための序章にすぎなかったことがわかる。

Reynolds: ファウンデーションズ・チームのアーティストのひとり、Eric Caneteがターゴンのチャンピオンからイメージをふくらませてコンセプトアートを描いたり、いつもとはちょっと違う雰囲気の彼らを描いたりしたんだけど、圧倒されて息をのむようなものがいくつかあったんだ。キャラクターたちから神々しいオーラを感じたし、まるで彼らが神話の登場人物みたいに見えた。夜空を見上げて、星座やいろいろな惑星の動きを眺める人々が、彼らにまつわる神話を作り出す――そんな光景をイメージさせるものだった。

物語の創作という観点からのターゴンの魅力とは?

Reynolds: 僕たちが気に入ってることのひとつは、以前からあったルナリとソラリの力の話なんだ。そう、これがレオナとダイアナの力の源で、一方は太陽を、もう一方は月を象徴している。僕たちは「この二元性の他にも何かあるとしたら?」と考えた。天空にはさまざまな“星の者たち”が存在していて、そのひとつひとつがルーンテラに化身を降り立たせることができたら?それは何を意味することになるんだろう?

McNeill: すでに明らかにされているチャンピオンの経歴(ダイアナ、レオナ、パンテオンなど)を見るにつけ、実に多くの疑問が沸き起こってくる。彼らの力はどこから来ているんだろう?その正体は?どうやってその力を手に入れたんだろう?どうして彼らが選ばれたんだろう?こうした疑問からさまざまな物語の可能性が広がり、アーティストのイマジネーションがかき立てられる。この2つが一体となって探求に値する興味深いスペースが誕生したんだ。

すでに知られている場所やバックストーリーを更新する場合、ファウンデーションズ・チームはどのようなアプローチを?

Reynolds: そういう場合はいつも、すでにあるものを尊重するところから始めてる。変更のための変更はせず、すでに存在しているものを土台にして、ストーリーを掘り下げ、キャラクターに深みを出すんだ。プレイヤーはリーグのチャンピオンを気に入ってる。でも、チャンピオンをもっと好きになってもらうには、愛してもらうためには、どうすればいいのか?

McNeill: 僕たちがやっているあらゆることの本質は、変革ではなく、進化なんだ。つまり、「この文明の、このキャラクターの本質は何か、DNAは何か」がまずあって、厚みと深みとリアリティを増すために、そうした本質やDNAを強化し、その土台の上にものごとを構築していく方法を見つける。そういう場所やキャラクターをなんらかの形で身近に感じられるようにして、さらに物語を展開するための足がかりを作りだそうとしてる。

    あるチャンピオンについて書いていて、自分がそのキャラクターでプレイしたいと思えないなら、それは間違ったことをしているってことなんだ

Reynolds: 僕たちはこの世界とキャラクターたちを愛してる。そうじゃなければ書くべきじゃない。自分が書いているものに心からワクワクしているなら、それはちゃんと伝わるし、キャラクターや場所にあまり思い入れがないと思われるようじゃ、ストーリーは真実味をなくしてしまう。キャラクターやロケーションに惚れ込んでからじゃないと、書くことなんてできないんだ。

McNeill: 新しいバックストーリーを書くときにキャラクター原案をデザインした人たちに会って話を聞いた。そうして初めてそのキャラクターの本質を理解できるし、デザイナーが意図していない方向や、多くのファンやプレイヤーが考えるそのキャラのあるべき姿からかけ離れた方向に持って行ってしまうことが避けられる。

Reynolds: 僕たちが始めたのは、オフィスを歩きまわって「パンテオンの熱烈なファンはいる?」って聞いて、こういう資料を見せて反応を測るっていうことだった。「これはクールだと思う?気に入った?」って具合に。これは僕たちが道を逸れないようにするための一種のセンスチェックにはすごくいい方法だと思う。こういうことをひとつひとつ積み重ねて、そのキャラクターのファンが読んだときに「ああ、これこそパンテオンだ、最高だね」って思ったり、パンテオンをプレイしてない人でも「このキャラはカッコいい。プレイしたくなった」って思ったりするようなものを作り上げたいと思ってる。

McNeill: あるチャンピオンについて書いていて、自分がそのキャラクターでプレイしたいと思えないなら、それは間違ったことをしているってことなんだ

今後、 Shadow and Fortuneビルジウォーター形式の長編をもっと作る予定は?キャラクターのバックストーリーは、プレイヤーがリーグの世界観を知る最適な方法なんでしょうか?

Reynolds: バックストーリーの中には手入れが必要なものもあるから、しばらく放置していたものや、深みに欠けるものから、少しずつ更新していこうとはしてる。やらなくちゃいけないチャンピオンはたくさんいるけど、どのチャンピオンにもファンがいるからね。「自分のチャンピオンは何年も放りっぱなしにされてる」ってプレイヤーに思わせたくないんだ。

McNeill: 僕たちは伝えるべき最高の物語を、そしてそれを伝える最適な方法を模索してる。物語の種類についてはたくさんのアイデアがあるし、形式もさまざまなものがある。何が最適な方法かについてはまだいろいろ検討してるところだ。散文だろうとコミックだろうとビデオゲームだろうと、読んだ人が「これはパンテオンらしいな」とか「これはレオナっぽいね」って思えるなら、形式にはこだわらない。

Reynolds: 僕たちはみんな素晴らしい物語を伝えたいと思ってるし、そうしつつあると思う。ただ、一夜にしていきなり実現できることでもない。そういう方向には進んでいるし、非常に大きなチャンスもある。僕たちはここで世界を手にした。それをこれからも掘り下げて、理解を深めていく。物語を紡ぎだすには本当に素晴らしい場所なんだ。それにさまざまなタイプのキャラクターもいる。良い物語というのは良いキャラクターがすべてだ。これからやろうとしていることを考えるとワクワクしてくるね。

世界観を気にかけないプレイヤーについては?新しいターゴンの物語のようなものは、どんな影響を彼らに与えるでしょうか?

McNeill: 対戦ゲームでも、特定のキャラクターに関することがプレイヤーを引きつける。ゲームの中のそのキャラクターのプレイかもしれないし、見た目かもしれない。あるいは、キャラクターを選ぶときにバックストーリーを読んで、「このキャラはすごくクールだ。これでプレイしよう」と思うかもしれない。程度の差はあれ、ストーリーには誰もが引きつけられるものだと思う。どうやって剣を手に入れたかとか、そういう小さな事が気に入っただけであっても。目の前の敵をたたきのめし、勝つためにプレイしているハードコアのプレイヤーでも、ストーリーをプレイしていることに変わりはないんだ。

    あるチャンピオンがやっとリリースされたときに目にするものは、そのキャラを決定づける、どういう性格か、どんなことを言うか、どんな外見か、どんなふうにプレイするか、といったあらゆる要素の中の氷山の一角にすぎない

Reynolds: それは本当に大事なことなんだ。世界観なんて気にしないっていうプレイヤーでも、じわじわと影響されていって世界観に浸るようになる。そのキャラでプレイし、VOのセリフを聞いたりしているだけで、キャラクターのことを知り、チャンピオンがどういう人物かについてどんどん理解を深めていく。もしそういうキャラクターのひとりを物語に登場させるとしたら、世界観にあまり興味のないプレイヤーでも、「ああ、これは自分が知ってるパンテオンだ」とか「これはパンテオンらしくないな」というように考えるだろう。ゲームをプレイしていくだけで、プレイヤーは自然とキャラクターのことを理解するようになるんだ。

McNeill: あるチャンピオンがやっとリリースされたときに目にするものは、そのキャラを決定づける、どういう性格か、どんなことを言うか、どんな外見か、どんなふうにプレイするか、といったあらゆる要素の中の氷山の一角にすぎない。リーグ・オブ・レジェンドの中のひとつひとつのセリフが、そのキャラクターについて何かを伝えているし、ストーリーのあらゆる部分-バックグランドやボイスオーバー、コンテキスト、外見、プレイスタイル-そういったあらゆる部分がそれを手助けしている。パンテオンをプレイし、チャンピオンとしての彼を、ゲームでの素晴らしい活躍ぶりを心から好きになって、その上でストーリーを読んでみてもいい。どんなハードコアの「パンテ・プレイヤー」をも引きつけることができる素晴らしいコンテキストがあるからね。そういう小さなとっかかりを作ることさえできれば、いい仕事をしたと思えるだろうね。

ターゴンの次は?個人的に気に入っている場所はありますか?

Reynolds: シャドウアイルは昔から大好きだったし、ピルトーヴァーやゾウンにまつわることやストーリーには本当にワクワクする。全部気に入ってるよ。フレヨルドのキャラクターをめぐるストーリーにも素晴らしいものがあるんだ。

    そこでプレイする人たちのために世界を作り上げたいんだ。『さあどうぞ。これはこういうもので、この先もずっと変わりません』。そんな風に言うように考えられてはいない

McNeill: ルーンテラは素晴らしい舞台で、ゾウンの中心部の暗く悪意に満ちた物語や、ターゴンの背景を通して語られる壮大な物語もあるし、その中間に位置するあらゆる物語を展開できる。フレヨルドには以前から魅力を感じてる。凍てつくツンドラ地帯、内戦、バーバリアン、そういったすべてのことを愛している。常に僕の内なる少年に語りかけてくるんだ。氷の世界や竜、戦闘中のガレー船に没頭してみたい。でも、Antも言ってたように、最近僕たちが取り組んできたさまざまな世界構築の作業のことを思うと、ピルトーヴァーやゾウンに没頭したいっていう気持ちが大きくなる。僕たちはどこにだって行ける。

Reynolds: 現実世界のあらゆる興味深い物語のことを考えてみると、ルーンテラが魔法やそういった類のものの世界だということに気づく。僕たちはそれを思いっきり楽しむことができる。がんじがらめにする気はない。さまざまな方向に進める余地をたくさん残しておきたいんだ。世界をもう少し肉付けして、もう少し理解を深めることはできるけど、プレイする余地を、新しいキャラクターや民族、場所を導入する余地を、残しておかなくちゃならない。創造の余地がたっぷりなくちゃいけないんだ。

McNeill: ファウンデーションズで取り組んでいることはすべて、ライアットやプレイヤーの創造性を刺激するよう考えられてる。そこでプレイする人たちのために世界を作り上げたいんだ。「さあどうぞ。これはこういうもので、この先もずっと変わりません」。そんな風に言うように考えられてはいない。

Reynolds: だから僕たちは“ファウンデーションズ”と呼んでいるんだ。実際、これはただの土台であって、プレイヤーやライアットチームはこの上に何かを築き上げることができる。「デマーシアはだいたいこっちの方向。さあ、プレイしてクールなものを作り上げよう」って書いてある看板みたいなものなんだ。


2 years ago

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